8月16日は京都の夏の風物詩、
五山送り火です。
東山の如意ケ嶽の大文字山の「大」が
午後8時に点火。
そこから5分ずらしながら、
「妙法」「船形」「左大文字」と西へ進み、
最後「鳥居形」が点火します。
お盆に帰ってきたご先祖さんの霊を
送り出す伝統行事です。
これがなければ、
おしょらいさん(精霊)は、
黄泉の国へ帰る道しるべを失います。
東から西へと点火するのは、
西方浄土へ炎で導いていく、
という説もあるそうです。
さてその、今年の送り火は。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、
見物客が密集しないようにと、
点だけ炎をともしました。
大や船の形にみえないように、
との苦渋の決断です。
出町柳の鴨川デルタに行きましたら、
30分ほど前からお客さんが
けっこう集まってきました。
さすが、京都市民は、
やっぱり出てきて見はるんやね、
と思いました(*‘∀‘)。
午後8時少し前に、
大文字の「大」の交点のところ、
かなわの1か所に、オレンジ色の火が
ともりました。
しばらく1か所だけでした。
大の字は中心部の交点と端の計6か所、
点灯すると聞いていましたが、
あれっ、この1か所だけなのかな?と
思いました。
すると、数分後、
端の5か所の炎がばばばっと
ともりました。
河原のお客さんから「おおっー」と
どよめき、歓声があがりました。
「大」の字の、6か所だけ燃える炎。
想像以上に炎は闇夜にくっきりと
見え、夜空に映え、
感動的でした。
まるで夜空に輝く、
星座のように見えました。
そう、オリオン星座や北斗七星のように。
なんていうと、
詩人みたいでしょうか(;^_^A。
大という文字でなく、
本当に、
星座のような、抽象画のような、
見たこともない、幻想的な送り火の光景で、
本当に、形をかえながらもよくぞ、
実施されたなあと思いました。
今年亡くなった方々、
コロナや7月豪雨災害で
亡くなった方々、
すべての御霊を送れますように・・・
などと、心の中で手を合わせました。
特に信心深いわけでもなく、
何か信じている宗教があるわけでもなく、
どちらかというと無宗教なわたくしですが、
五山送り火は格別な思いで、
死者に思いをはせながら
火をみつめるという、本当に、
格別な京の夏の民俗行事です。
今年も見られてよかったです(*‘∀‘)。
関係者の方々に感謝感謝です(#^^#)。