結構以前の話になりますが、𠮷田恵輔監督・石原さとみ主演の映画「missing」を観てきました。

あんまり期待していなかったのですけれど、いい意味で期待を裏切られました。

今年観た中で一番印象に残った映画です。あまりにもいい映画だったので、パンフレットも購入しちゃいました。数日前まではセノバの映画館でも上映されていましたね。

 

よかったところ…なんといっても、まずは石原さとみの演技が素晴らしかったですね。「石原さとみ」という名前を初めて覚えました(笑)

弟に対する言動だったり、ネット掲示板・嫌がらせ電話に対する反応だったり、イライラ感や藁にもすがりたい感じの焦燥感・それ故にこその失望感や絶望感が、見ていてリアルでした。

 

ただそれ以上に、𠮷田恵輔監督に興味がわきました。脚本も監督が兼ねているそうですが、主な登場人物を取り囲む、名前も紹介されない・顔も見えない「普通の人たち」の描き方がよかったですね。

いや、あれは決して「普通」ではない、という意見を持つ方も多いと思いますが、それほど深く考えていなくても(というよりも、まさにそれ故にこそ)誰でもが他人を傷つけてしまう・加害者になってしまうのではないかと思いました。

 

ちなみに私自身は、不謹慎な言葉は「問答無用で悪だ」とは思っていなくて、むしろ後から振り返ってみれば、時代の局面や場合によっては、それが本当は必要だったということもありうるのではないかと思っています。

とりあえず、私が不謹慎な発言をするときには、命を懸けて発言をしたいと思いますし、他人にもそれを求めていきたいと思います。当たり前ですけど、自分の言葉には責任を持つってことですね。

 

とりあえず、𠮷田監督の他の作品も観たいと思いました。