つい最近、高校時代の友人と会話した時のことだ。


建築、設計の仕事に携わっている彼女は、

今の職場で、もう10年ほど働いているらしい。

自分のやりたかった仕事だった上に、職場環境もよく

ストレスが溜まることもあるらしいが、飄々と生きている。


かくいう俺は、1番長い職場でも2年ほど。

楽しい職場ですら、それくらいだ。


働いた期間で、人間を判断されたくはないが。


この高校時代の友人は、

「ザ・現代人」のような凝り固まった思考ではないので話がしやすい。

俺が唐突に仕事を辞めても、ニートでも軽蔑したりしないし

何なら「ヒモになる?」と聞いてくるほどなのだが

俺からしたら恋愛の対象ではないので、

たまにご飯をおごってもらう、くらいにとどめている。


しかし俺の悩みなんかには、

ハッキリと厳しい言葉でも言ってくれるので、イラッとしたりもするが

そういった厳しい意見は他の人は言ってくれないので大事だなー、と認識した。


少し前に仕事を辞めて、

安定の「迷走モード」に入っている自分に喝を入れるために

この友人の「常識にとらわれない姿勢」を聞くことにしたのだ。


「本を読んで誰かに影響を受けてるうちは、自由からはほど遠いよ」

なんてことを言うんだ、と思った。

のっけから、頭をかち割られた気分だ。


少しイラっとしたが、よくよく考えてみると

「確かに、そうかも?」というところに落ち着いた。

堀江貴文さんや、西野亮廣さんの本を読んで

感銘を受けて、もちろん尊敬もしているし、

「こんな人たちになりたい!」とも思う。


でもそれはある意味、

「自己啓発コレクター」なだけで

思考の段階で止まっているのだ。

「影響を受けている」

というのは

俺が最も捨てる、と豪語していたはずの「受け身」でしかなかったのだ。

もちろん尊敬もしているし、影響も受けることはある

ただ、それだけではいけない。


自分が「自由に生きる」と決めたのに、

思考の中だけで考えているだけじゃ、先には進めないのだった。


基本的には負けず嫌いで、屁理屈ででも言い返すことが多い俺も

この時ばかりは、もう何か「何も言い返せないな」となって

そして、その意見を否定するではなく、

受け入れてみようと思った。

その結果が今回の文章だ。


最近やっているルーティンである

「読書して、内容をメモしたり、読み込んでインプットすること」

だけでは、何の価値もない。

結局のところ、

「行動」に移すことを恐れて、

読書に逃げていたのだ。


でもそこで、凹んで立ち止まるわけにはいかない。

今分かったのだから、それでいい。

これを活かすか、殺すかは自分次第だ。



最近、ワクワクすることってある?

そう聞いてみた。

迷うことなく、彼女は答えた。

「家を建てようと思ってる」

一瞬、思考回路が停止しかけた。

家を建てる?一人暮らしなのに?マイホーム?

いくらかかると思ってるのだろう。

確かに、建築や設計に携わっているとはいえ

現実的ではないな、と思った。


彼女は話を続ける。

「今のマンションに住んで6年。

家賃と光熱費を合わせると月に約5万。

1年が12ヶ月だから…………」

彼女は脳内で、かけ算をするのは苦手だったようなので

俺が代わりに答える。

1年で60万だから、360万くらい。

「そうそう。でね、今、家を作るキットってのが売ってあって…」

話を聞くと、金額もいろいろあるらしいが

200万ほどで、家を建てるための材料は買うことができるらしいのだ。

そのサイトなんかを俺に見せながら、

「知り合いの大工さんは何人かいるから、

全員にお願いしてみたら、

多分1週間くらいでいける」


ワクワクしまくってる顔で話している。

なんて素敵な顔なんだろう。

そう思った。

俺は最初「現実的じゃない」

と思っていた。

だが、話を聞くと全然可能だ。

設計も好きな彼女は、

趣味の域に仕事での経験をつぎ込もうとしている。

ちなみに土地代は、実家の庭を使うらしいのでかからないそうだ。

本人がワクワクしていることを、止める人はいないだろうが

もしかしたら、現実的ではないと笑う人もいるのかもしれない。

自分が1番表現していかなきゃいけない、と思っていたものを

この友人によって気づかされることになった。


「現実的じゃない」、この言葉を捨てよう。

人間、思い描くことは可能にできるはずだ。


西野亮廣さんの言葉で、

「僕らは叶えられる範囲でしか夢を見れない」

というのがあった。

プロサッカー選手が野球の試合でホームランを打ちたいなんて夢を見ないように

自分の思い描くことは必ず叶えられる、という話だが

今自分の思い描いていることを、叶えたい。

俺も、もっとワクワクして生きていきたいんだ。