宿に帰り、1日の思い出を話す。


しばらく一眼レフと携帯の機能で盛り上がり、


朝シャン派か、夜シャン派かの話になる。


親友は「寝癖が面倒くさい」との理由で朝シャン派らしいが


俺はどうしても、1日の汚れを落として綺麗な身体にしないと布団に入れないので夜シャン派。


ここも全く正反対である。


俺はシャワー浴びてから寝るから、先に寝てていいよ


なんて話していると、受付をしてくれたスタッフさんが定時になったのか、帰るようだった。


俺と親友に向かって


「それじゃあ、おやすみなさい」と言ってくれた。


俺らも返事をして、俺はシャワーへ。



シャワーに随分長く時間をかけすぎてしまった。



もう親友は寝てしまっただろうか?


そう思い、自分たちのベッドがあるところに行く。


部屋自体は消灯されていて真っ暗だったが、親友はスマホをいじっていた。



特に何も会話するでもなく、上のベッドに上がる。


さて、寝るか。



ここで、音に気づく。


窓際のベッドだったが、窓が風で揺れる。


揺れるなんて書くと、可愛いがこれはそんなもんじゃない。


間近で工事でもされているような、そんなうるささだ。


俺は、そういった音の中でも眠れる方だが


その俺でも驚くほどうるさい。


眠れない。


親友は些細な物音でも起きてしまうタイプなのだが、


親友には地獄なんじゃないだろうか。


そんなことを薄れゆく意識の中で思った。




音で目を覚ました。


外の窓の音と、部屋に誰かが入ってくる音である。


そういえば寝る前にロビーで宴会のようなことをしていた大学生らしき4人組がいた。


このうちの1人と寝る前のトイレですれ違ったが、酒臭く


女性も近くで歯磨きをしていたのだが、やたらと意識してカッコつけていた。


非モテオーラ全開だった。




大部屋で寝ている人もたくさんいるだろうに、酔っ払っていて気が大きくなっているのか


バタバタと歩き回るし、会話も普通の声の大きさだ。


これはすごい迷惑なやつがいるもんだなあ…と思い時間を見ると2時半。


まだ1時間くらいしか寝ていなかった。


そのせいか、俺はまた深いまどろみの中に吸い込まれていった。




朝起きると、親友がとんでもなく不機嫌そうな顔をして着替えていた。


「1時間しか寝れてない。」と言う。


この親友が不機嫌なところを、実はあまり見たことがなく


これは本当に嫌だったようだ。


やはり窓の音がうるさいのが一番嫌だったようで


起きて他の窓の周りを見てみたが、


うるさいのは俺と親友のところだけだったようだ。


親友には昨日の帰る前のスタッフさんの言葉が、皮肉に聞こえたという。



「それじゃあ、おやすみなさい」



まるで、寝れないのを知っているかのような言い方だった


そんな風に親友は言う。



そんなわけねーだろw



なんて、俺も合計5時間ほどしか眠れてなかったので


力ないまま笑うことしかできなかった。