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荒尾競馬:廃止表明 「寂しい」「出走馬減る」 関係者から懸念や惜しむ声 /熊本

毎日新聞 9月6日(火)12時56分配信

 ◇市長「税金投入難しい」
 荒尾競馬の厳しい経営状況を理由に5日、廃止を表明した荒尾市の前畑淳治市長。市議会後に荒尾競馬組合で調教師や騎手ら約140人に廃止の決断を報告したが、関係者からは「寂しい」といった声や今後のレースで出走馬が少なくなるとの懸念の声が出た。【近藤聡司】
 市議会で廃止方針を聞いた厩務(きゅうむ)員の渡辺賢一さん(47)は「寂しい。荒尾競馬で過ごした27年間のことが思い出される。先のことは考えられない」と力なく話した。
 現在の厩務員は63人。競馬場敷地内の宿舎に住み、敷地内の厩舎で馬の世話をする。厩務員会長を務める渡辺さんは、廃止方針を関係者に伝えに来た前畑市長に「もう続けられないのか」と訴えた。前畑市長が「これ以上、競馬事業に税金を投入することは市民の理解を得られない」と答えると、歯を食いしばるしかなかった。
 一方、別の関係者からは「廃止方針が出た以上、12月までレースをするにしても出走馬が減るのは明らか。厩舎に馬が入らなければもう経営はできない」との意見も出た。補償を求める声に市は「皆さんとの間に雇用契約はなく、補償という考えはない。これまでの協力に感謝し、見舞金を支払いたい」と繰り返した。
 競馬では調教師が馬主から1頭いくらの契約で収入を得て、雇用している厩務員や騎手に賃金を支払う。荒尾競馬で生計を立てる関係者は獣医や売店従業員、予想業者らを含め約180人に上る。市は再就職のアンケートをして「希望に応じられるよう努力する」としている。
 関係者への報告後、組合管理者としての経営責任を報道陣に問われた前畑市長は「経営改善を重ねてきた。昨年、馬主に支払う出走手当を削減し、馬が集まらないことで関係者から『もうやっていけない』という話を聞いた。そういう状態では続ける意義がないと感じた」と説明した。
 ◇判断尊重したい
 蒲島郁夫知事は、前畑市長の廃止表明について「熟慮の上の判断と聞いており尊重したい。今働いている人の雇用の問題など相談したいことがいくつかあるというので、県として真剣に協議に応じていきたい」と述べた。清算費用の県負担は「基本的に市の問題で、経済的なことは考えていない」と明確に否定した。

9月6日朝刊

改めて、荒尾市には憤りを感じる。