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役に厚みを持たせる

こんにちは。


みなさんが役を演ずる時
その役の人間性の幅や
人格の深さ、経験などといったものに対し
どのようなアプローチしているでしょうか。



役の厚みというのは、
その人物の過去の積み重ね、というのが判ります。



過去にあった出来事を想像して
それを映像や音で頭に残すことで、
記憶の中に「事実」として残す作業をやっていきます。


それでは、どういった事を手掛かりに
出来事を掘り起こすのか。



例えば、主人公の敵役の政治家がいたとします。
私利私欲のために
次から次に、悪い手を伸ばしてきます。



ここで「悪い人」「悪そうな人」を演じていては
政治家の役の厚みはおろか、
主人公との対立関係や
作品そのものすら薄く感じさせる事もあります。



このケースは、単純に職種からアプローチできます。
政治家としてキャリアがあるからには
長い間に渡り、有権者の支持を集めてきたはずです。


影で悪いことができるようになるためには、
所属する党内でも権力を持っています。

内部の信頼も厚いはずです。


「悪」でありながら、或る角度からみれば相当な人格者という
分析が可能です。



つまり、悪い面だけでなく
きちんとした政治活動があり
その地位に昇り詰めるまでの人一倍の努力もあった。



さらに、悪事が表に出ていないということは
狡猾さと用心深さなどを身に付けた経験値抜群の人物です。


悪いところだけクローズアップして役作りをしていては、
演じきれないでしょうね。

だからこそ、主人公は窮地に立たされ
この凄い強敵に主人公がどう挑み
どう逆転していくのか。

観客をより面白く引き込んでいくのです。



「事実の記憶」を使わない俳優でも
こういった整理は必ず必要です。


気持ちや行動は
セリフやト書きからヒントをつかめます。


役の厚みを探るには
こういった職種などから
過去に必ず経験しているはずの事実を割り出していくことです。



地道ですが、役作りには
とても大切な作業です。

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