ゲージュツとコスパの二重奏 ~ミラーレスと古レンズのすヽめ | セ、セ、センスがイイネ!

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ミラーレスカメラ。

一眼レフユーザーからはなんやかんやとケチョンケチョンに言われることもありますが。
けれど、いまや立派にカメラ市場のメインアクターとなっております。

なにせ、使っているセンサーは一眼レフと同じなので、画質は同等。
カメラ趣味の醍醐味であるレンズ交換もできる。
それでいて、サイズは小さく、そして軽い。
このカメラが市場を席巻しない理由はないのであります。

そして、ミラーレスカメラは携帯性のほかに、もうひとつの革命を起こしました。
いにしえのレンズたちを再び光の下に引っ張り出したことがそれです。

ミラーレス x オールドレンズ、それが今回の話のテーマです。







せっかくだから、おれはレンズを換えるぜ!



それまでトイデジで写真を楽しんでいたわたしですが。
しかし数を撮れば撮るほど、トイデジの限界に直面することになりました。

ちょっと暗くなるともう撮れない。
おもしろい写真は撮れるけれど、目の前の光景をそのまま写すような写真は撮れない。

なにより、トイデジ写真はやっぱり写真趣味の中の外道。
ちゃんとやってる写真趣味人に対し、なにやら後ろめたいものを感じる。
くやしい。

けれど、でっかいカメラを抱えて歩くってのもなあ…
なんか趣味をひけらかしてるみたいで、なんかなあ、気が進まないなあ…

そんな風に考えていたわたしがミラーレスを購入するのは当然の選択だったのでしょう。

わたしの買ったカメラは SONY NEX-5、ソニーのミラーレスの初代です。
発売は2010年6月ですが、だいぶ安くなったところで買いました。
2014年9月現在、現役で絶賛稼働中です。
だれだ、ソニータイマーとか言ってるやつは!

1460万画素、APS-Cサイズのセンサーを搭載。
18-55mmのズームと16mm単焦点の、ダブルレンズキットで買いました。
その後、16mmよりもさらに広い画角を得るために、ワイドコンバーターレンズも買い足しております。

一年ほどはそれで満足し、嬉々として撮りまわっていましたが。
しかしせっかくのレンズ交換式のカメラ、これはもう、交換したくなるわけですよ。
せっかくだから!

それでまずは純正のレンズをチェックしたのです。
ところが。
た、高ぇ...。

いや、知ってはいましたよ。
カメラ趣味にとって、カメラ本体の値段などはまだ序の口。
恐るべきはレンズの出費、それがいわゆる「レンズ沼」。

知ってはいたのですけれど、しかし、やっぱりわたしもその沼の入り口に立ってしまったのです。
わかっちゃいるけど避けられない。
カメラ趣味の業は深いのであります。

欲しいけれど高い。
高いけれど欲しい。

物欲とサイフの薄っぺらさという現実の間で苦悩することこと数週間。
ネットでいろいろ調べるうちに、わたしはついに光明を見出したのでした。

それが「アダプターを使って、爆安価格のマニュアルフォーカス中古レンズを使う」という、ミラーレスカメラの隠し技だったのです。



ブダペスト 2012 NEX-5 + 18-55mm

決してキットレンズに不満があったわけではなかったのですが。
まあ、せっかくですからね。


旧きをたずね新しきを知る


カメラについているレンズをはめこむ金属部分、そしてレンズの金属部分をマウントと呼びます。
双方のマウントが一致しないとカメラにレンズをつけられないのですが、マウントの形状はおおむねメーカーで決まっています。
ニコンのカメラにはニコンのレンズ、キヤノンのカメラにはキヤノンのレンズとなるわけです。

けれど、カメラはニコンだけど、キヤノンのレンズも使いたいというユーザーもいます。
そういった要望に答えるため、マウント形状の違いを解消するためにあるのが、アダプターという器具です。

ところが、一眼レフカメラの場合、アダプターを使えるケースは限られていました。
バックフォーカス、あるいはフランジバックとも言ったりしますが、その長さが問題だったのです。





ミラーレスが登場したことで、バックフォーカスを調整できるようになり、多数のアダプターが登場しました。
旧時代のものとして眠っていた古レンズも最新のデジタルカメラで活用できるようになったのです。
すばらしいじゃないですか!

まあ、もっとも。
わたしはミラーレスから始めた人なので、このあたりの事情は完全に伝聞なのですけども。

そしてわたしは値段の安さにつられ、夜な夜なヤフ○クを血眼になって見回り、休日は中古カメラ屋巡礼の旅へと出る、古レンズ道へと堕ちていったのでありました。



AUTO ROKKOR 55mm/f1.8 (後)