梅雨の午後、雨音が教室の窓を通して聞こえてきます。





私は、巨大モニターに映し出された授業をぼんやりと聞いていました。





数式も英語も出てこないその授業は、





先ほどから、遮断機を通る車を何度もモニター上に映しています。





私はテキストの、面白みの無いイラストを見ながら、





我慢できなくなりついあくびをしました。





窓の外では、雨の中を、同じ形の自動車が何台も





ゆっくりとコースを周回していました。





そう、ここは自動車教習所です。




浪人生の私は、予備校ではなく自動車学校に通い始めたのです。





父に、会社の配送の仕事を手伝ってほしいといわれた夜、





私には晴天の霹靂のような驚きでした。





そしてしばらく父と話し合い、その場で引き受けたのでした。





今から振り返っても、大胆で気軽過ぎたと思いますが。





もともと、よく言えば私は楽天家というか、





悪く言えば、あまり考えずにすぐに 『 できる。 』 と考える性格のためだと思います。





父の話では、配送の手伝いも、朝は早いものの、昼過ぎまでには終わるということなので





勉強と実家の手伝いの両立は出来るだろうと考えたのでした。





また、予備校に通っていなかったことも、手伝いを引き受けた理由になりました。





宅浪なので、予備校の授業に出られなくなる不安はありませんでした。





予備校の授業料が無駄になることもありませんでした。





このように考えて、私の楽天的な性格から、『 できそうだな 』 と思いました。






そうして、まず免許を取ることから、はじめたのです。





さっそく、自宅から歩いて10分くらいの自動車学校に入学しました。





丸山さんの代わりに配送の仕事をするには、最短で卒業しなければなりません。





これでもか、という位に技能も学科も詰め込みました。





そして自動車教習所の授業にあわせた生活が始まりました。





朝起きる時間は同じですが、





予約がとれた学科や技能の時間には教習所に出かけ





終われば自宅にかえり勉強するというスタイルです。





一日3回、朝昼晩に教習所に通うということもたまにありました。





それでもなんとか一日6,7時間は勉強できました。





外出時や学科の待合時間はひたすら英単語などの暗記物を覚えていました。





このころは、浪人決定時に自分が決めた一日の勉強量をこなしていました。





しかし、今後、今以上に勉強以外に時間をとられると、





今の勉強量は維持しにくいという不安は感じ始めていました。





実際に手伝いをはじめる前に、勉強内容の見直しの必要がありました。





とくに数学2400題。





これを削減しないと、2400題全部は出来そうにありませんでした。





全部を解かなくてもいいように問題を選べないだろうか?





こう考えたとき、常に頭をよぎるのは





やらなかった問題集と同じ問題が、入試ででたらどうしよう。という不安です。





でも問題は無数にあります。





時間や頭の容量は有限です。





やはり、問題を厳選する必要があります。





教習所のコース内には坂やS字クランク、踏み切りなど





いろいろな要素をうまく取り入れられ、





教習生はそれらを何度も何度も練習します。





もちろん道路上にある要素、すべてを含んでいるわけではありません。





しかし、主要な要素を選んで練習することで、実際の路上教習にすすんでいくのです。





そうすると私の場合、まず





①問題数を絞ること、問題集と絞ること





②それを繰り返し解くこと





が重要だと改めて考えました。





次に





③解答を最初から最後まで自分の手で解いて書くこと





これは以前から心がけていたことですが、やはり2次試験には重要です。





問題をみただけで、解けた気になってはいけません。





④計算してみて完答を目指す





これは、③と重複しますが、





問題を見て解法が思い浮かんでも計算を軽視しないことが大切です。





センターは計算力重視です。





センター試験で点数が伸び悩む原因の多くは





計算力の無さからくる突破力不足だと思います。





そして2次試験は完答と部分点狙いでは得点が大きく変わります。





このように考えました。





では、どのように問題数を削減したか?





これについてはこれから書いていきたいと思います。




受験生の皆さん、がんばってください。





悔いのない夏を。