杉山桃子著の「佐藤愛子の孫は今日も振り回される」を読みました。
気楽に読めるエッセイです。
杉山桃子さんは、佐藤愛子の孫で、階は違えど佐藤愛子と同じ屋根の下で同居されておられます。
現在はクリエーターとしてマルチに活動されているのですが、その前は会社に勤めてADをされておられました。
AD時代は激務だったようですね。
ふとしたことで自分はいない方がいい人間なのではないか、という思いにとらわれてしまうような、元々が感受性の豊かな方なようです。
その桃子さんが、仕事を辞めた時、「私は何者でもなくなった。何者とも名乗れなくなった。残ったのは『佐藤愛子の孫』という空っぽの容れ物だけである」と思ったそうなので、それほど「佐藤愛子」という存在は家族の中で大きく、ある意味でプレッシャーになっていたのかもしれません。
佐藤愛子もそうなのですが、親戚筋にもそれなりに破天荒で型破りな方達も多く、数多のエピソードや来歴なども綴られていました。
この本は、孫である杉山桃子氏を通して、佐藤愛子の人生や101歳となって心身が衰えつつある現状も含めて語ってもらおうという企画で作られた本のように思われました。
ベストセラーになり、映画化もされた「90歳。なにがめでたい」のスピンオフ的な位置付けなのでしょう。
あくまで、佐藤愛子を軸とした企画に、ある種の葛藤を持ったのではないかな?と感じたのですが、ご自身の事にきちんと言及しつつ、企画の意図を汲んで、佐藤愛子の来歴や現状を暖かな眼差しでもって、淡々と描かれておられました。
映画の制作現場にも触れられてあり、映画を観た人には、少し充実したパンフレットのような役割を果たしてくれる書籍のように思いました。
私のカテゴリ分類【肩が凝らず気楽に読める本】
