こんばんは
「ご家族様が呼んでいる」
今夜はとても大事なセミナーに参加するはずだったのですが、仕事が長引き途中参加すら叶わず
が、
こちらはこちらでとても貴重な経験をさせて頂きました。
夕方、定時で上がろうとしていたところ、看護師主任から電話が。
「今から◯◯に来れないか?」
(※私が勤めているクリニックは在宅診療をメインとしています)
そこは、私が2週間前まで担当させて頂いていた利用者様のご自宅でした。
「ご家族様が呼んでいる」
そう言われて向かうことに。
その利用者様…K様は歩行器で自宅周辺の散歩の練習に励む認知症の男性で、1ヶ月ほど前から腰の痛みが酷くなってから起き上がることすら難しくなり、訪問看護をメインで利用するため限度額の関係で2週間前からリハビリを休止していました。
精密検査の結果、臓器不全と全身に癌の転移が見つかり痛みを和らげるためモルヒネ投薬加療中でした。
K様宅へ到着すると、ご家族様から
「父が先生を呼んでいます。マッサージをして頂けないでしょうか?」
と言われました。
部屋へ伺うと、院長と看護師主任もいました。
状況を聞くと
・今夜が峠
・ここ数日、痛みが再発している
・呼び掛けに辛うじて目を開ける
・私を呼べと譫言のように呟いていた
とのことでした。
院長に許可を頂き、最期のリハビリをすることに。
「Kさーん、こんばんは!今日もKさんに会いに来ましたよー!(^^)」
いつも通りの感じで呼び掛けると、薄っすらと目を開けて小さく頷くK様。
「ずっと寝っぱなしで身体が痛かったね?今から腰を中心に解していくからね(^^)」
小さく何度も頷くK様。
全身に浮腫みもみられました。
マッサージをしている傍らで院長指示により機器の取り外しにかかる看護師主任。
場数をこなしているせいか、感情的にならずテキパキと動いていました。
片や私はというと、
看取りの現場に立ち会うことが初めてで、なるべくいつも通りに、と思いつつもやはり込み上げてくるものがあるわけで。
見守るご家族様から
「先生にマッサージをしてもらった後、父はいつも"痛みがなくなった!"と喜んでいたんですよ」
「この2週間、何度も"先生は今度いつ来るのか?"って聞かれました。ほら、凄く気持ち良さそう。顔が穏やかになってきてる」
と言われてダム決壊。
小一時間ほどマッサージを行い、時々する声掛けに段々と反応しなくなり始めたところで院長と交代。
みんなで見守る中、穏やかに旅立って行かれました。
K様にとって、私は、一番の治療家になれただろうか。
目の前の利用者様にとって一番の治療家になれていたら、治療家冥利につきますね。
そうであるためにも、これからもどんどん成長していこう。
K様、今日も有難うございました。
また、会いに行きますね(^^)