福岡市南区の住人、ハイジャン男の自宅の庭には、初秋に白萩が咲く。シロハナハギが正式の名称である。しかし、一般的には、萩の花は紅色をしていることが多い。シロハナハギは、ミヤギノハギの変種と言われている。どのように変種なのか?と云うと、ミヤギノハギが遺伝学的には優性であり、シロハナハギはその劣性の形質となる。

 

ここで、メンデルの遺伝則に従う花色の遺伝のことを説明しよう。

 

 

図にあるように、白花のwwは花色を赤くする酵素をつくる遺伝子Rを持たない。Rの遺伝子がペアになった染色体の上に一つでも存在すれば、第一世代では、花の色は赤くなる。親世代のRRとwwを掛け合わせると、その一つ一つの遺伝子を持つので子はRwとなり、花の色は赤くなる。この赤い色素は化学物質であり、アントシアニンと呼ばれる物質である。その誘導体は構造の微妙な違いで赤くなったり、青くなったりする。第二世代では、RR:Rw:ww=1:2:1の割合でつくられ、また、白花が出現する。

 

なぜ、この話になったのか?というと、我が家の庭にシロハナハギ以外に紅色のハギも新たに大きく成長してきた。

 

 

 

 

 

これは、一体どういうことなのか?優性のミヤギノハギが新たに生えてきたということだろう。それがどのようにして、我が家の庭にたどり着いたのか?は定かではない。鳥が種を運んで来たのか?しかし、よくも、シロハナハギの直ぐそばに生えてきたものだ。

 

「形質を決める遺伝子こぼれ萩」

 

ハイジャン男