EPAとは、エイコサペンタエン酸のことである。
エイコサはギリシア数詞の20のこと。
ペンタはギリシア数詞の5のことである。
エンとは、二重結合を示す化学用語である。
したがって、エイコサペンタエン酸とは、炭素20から成る二重結合を5つ持つ不飽和脂肪酸のことである。
このエイコサペンタエン酸、EPAが注目されるようになったのは、グリーンランドに住むエスキモーに動脈硬化疾患が少なく、逆に血が固まり難い、出血傾向にあることがわかったことからだった。
グリーンランドのエスキモーでその本国に移住したエスキモーには、デンマーク人と同じで、動脈硬化疾患が多いことも分かった。
すなわち、エスキモーの持つこの特徴は、遺伝的なものでなく、食事から来ているということになる。
グリーンランドに住むエスキモーの血液の脂肪酸を分析してみると、EPAよりも1つ二重結合の少ない不飽和脂肪酸のアラキドン酸(AA)よりもEPAが圧倒的に多く、デンマークに移住したエスキモーでは、逆にアラキドン酸が多くEPAが少なかった。
これが、話の始まりである。
話が長くなりそうなので、次回に結論を譲ろう。
「極寒に怪我しないやうエスキモー」
ハイジャン男