朝、コンビニに出かけて帰って来ると、指先に疼痛が残った。
悴む手である。
「悴む」は、冬特に寒入り後の季語である。
これは、「悴む」で一句詠まなければと捻ってみた。
「悴めるくすり指にて紅を引く」
が出来た。
くすり指は、薬師の使う指とされているが、女性が紅を引く指ともされている。
季語に「寒紅」がある。
これは、付き過ぎな句ということになる。
俳句大学で稲穂先生に
「寒紅を引くってことでね。」
とコメントを戴いた。
これは、何とか推敲してみたい。
こういう時は、発想の大転換が必要だ。
よし、女性の登場人物を男性にしてみよう。
さしずめ、自分で考えるしかない。
くすり指に着目したのは、普段使わない指だからであるのと1番疼痛が走っていたからだ。
その疼痛を顔に手をやると、そこには無精ひげがあった。
「無精ひげくすり指先悴めり」
ハイジャン男
