丘ふみ游俳倶楽部第134号が昨日発刊された。



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いつも部長の中島葱男さんの編集による。

葱男部長有難うございました。

恒例により、一席句を紹介しよう。

*A部門入選作発表*

当季雑詠=全72投句(入選51句)

【特選】

一席

●操舵室の小さき神棚雁渡し=雪絵 

◎ま、紅、風○葱、や、水△弧、十、ラ、る、ぼ=20点
(ま:海と空の青さの中に自然の厳しさを感じとらせてくれる素敵な句です。 紅:操舵室を見た事はありませんが、自然を相手の仕事ですから、小さいながらも立派な神棚があるのでしょう。季語が大きいので、いろいろな情景が想像でき、秀逸だと思います。 風:中七を体現(神棚)で切って座に季語(雁渡し)を置く発句体が成功。体現と季語が直接ぶつかる事によって作者の意図した句意とは関係のない景がいくつも立ち上ります。これが本来の景と重なり合って複雑な景を作り出しています。 葱:季語を十二分に効かせたシチュエーションですね、おみごと! 水:小さな漁船が小さな港に係留されていて波は静か。そこに老漁師がいて、、。 や:日本の舟に必ず祀られるが、外国船では??? 十:リアルな描写。 ラ:きちんと出来ているのですが、類句がありそうです。 る:季節のうつろいと、人間の素朴な営みの対比に、好感が持てる。 ぼ:素朴な信仰と生活。)

*B部門入選作発表*

兼題『季語:敬老の日』『漢字:用』=全69投句(入選49句)


【特選】

一席
●自画像の視線やはらか敬老日=水音 

◎や、資○十、雪、メ△る、風=14点 
(や:俺も円くなったなあ、これで良し。 資:きつい視線もこの日だけはやわらぐのでしょうか。 十:歳とともに顏には人生が出てきますね。 雪:中七がこの絵の人物を物語っているのでしょう。 る:丸くなられたのですね。 風:品の良いお宅の敬老の日の1コマ。) 

今回は、A部門→雑詠、B部門→兼題ともに、丘23回生の女傑2人が一席に輝いた。

ハイジャン男も選句しながら、これは良いと唸る句少ないなあと感じた。

ハイジャン男の選句眼に問題あるのか?この2句を選んでいない。

ハイジャン男なりに両句を鑑賞してみよう。

先ず、A部門の句

●操舵室の小さき神棚雁渡し=雪絵 

船の操舵室にはなかなか行けないものだが、ハイジャン男は、この夏に五島列島に行き、帰りに操舵室を見せてもらえた。

その際に、景色や操舵室の計器にだけ目が行き、神棚に目が行かなかった。

小さきモノに目が行き届く雪絵さんらしい。

次にB部門

●自画像の視線やはらか敬老日=水音 

叙勲を受けると、その絵を描いてもらうことがある。

水音さんのお父様の自画像か?

「水音元気か?」

と語りかけて下さっているのか?

もちろん、自画像は、娘が水音と呼ばれていることは知らないだろう。

ハイジャン男たちが俳句を始めたのは、52才の時だから、水音さんのお父上は亡くなられていたと思う。

ハイジャン男の場合も然り。

父は、ハイジャン男が48才の時になくなった。

「天高し吾が俳号を知らぬ父」

ハイジャン男