メキシコ原産で江戸時代に鑑賞用として渡来した。花期は6 - 9月ごろで、花は夕方の咲き始めは白色であるが、翌朝のしぼむ頃には薄いピンク色となる。
同属種であるオオマツヨイグサ、マツヨイグサ、メマツヨイグサなどのことを「月見草」と呼ぶこともある。
エピソード
野村克也の代名詞である。これは、南海ホークス兼任監督時代、1975年5月13日に史上初の通算2500本安打(600号HRの記者会見時とも)を達成した試合後のインタビュー内での、(人気のセ、実力のパと云われ人気球団の巨人に対抗しようと)『王、長嶋が太陽の下で咲くヒマワリなら、オレはひっそりと日本海に咲く月見草(おれはしょせん月を仰いで咲く月見草とも)』という発言からである。貧乏だった野村少年は家計を助けるため、野良仕事や新聞配達の行き帰りに誰も見ていない夜に美しく咲く月見草を不思議に思っていた、その不遇をパシフィック・リーグの南海で活躍する自身に譬えたのである。
お笑いコンビのダイアンがM-1グランプリ2007年大会の決勝戦に進出した際につけられたキャッチフレーズが「お笑い月見草」であった。同コンビを紹介するVTR内で上記の野村の発言が取り上げられていたため、それに由来すると思われる。
太宰治著『富嶽百景』にあらわれる月見草は、実際はマツヨイグサであったとされる。古来からの名家である植月家は「"月"見草を"植"える」から由来する。
神奈川県大和市にあり、東急田園都市線の駅名にもなった「つきみ野」の地名は、開発以前、周囲に月見草が生い茂っていたことに由来する。