管理栄養士になろうと意欲あふれる1年生が211名、4月2日に入学して来た。

その1年生へ、国家試験のことについて、どんな問題が出るのか?

教えてみたい。

具体的な問題については、図書館のe-ラーニングで昨年までの問題を見ることが出来る。

また、図書館には、これまでの参考書がたくさんあるはずだ。

1問、基礎生物絡みの問題を出してみよう。



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21. リソソームに関する記述である。正しいのはどれか。

(1)リソソームの内部のpHは、9~10である。
(2)リソソームには、酸化還元酵素が多く含まれている。
(3)オートリソソームは他食作用に関係する。
(4)リソソームはミトコンドリアよりも軽い。
(5)リソソームは膜が頑丈で壊れない。

答えと訂正

21. リソソームに関する記述である。正しいのはどれか。

(1)リソソームの内部のpHは、4~5である。
(2)リソソームには、加水分解酵素が多く含まれている。
(3)オートリソソームは自食作用に関係する。
(4)リソソームはミトコンドリアよりも軽い。→正しい。
(5)リソソームは膜が壊れやすい。

もう少し詳しく解説しよう。

リソソームとは、lyso=溶かす some=袋のことである。

(1)リソソームの内部のpHは、4~5である。加水分解反応は酸性側で起きる。胃のpHは、1~2であり、ヘプシンと呼ばれるたんぱく質の加水分解反応がより早く行われる。

(2)リソソームには、加水分解酵素が多く含まれている。酸化還元酵素は、ミトコンドリアや小胞体に多く含まれる。細胞質にも多い。


(3)オートリソソームは自食作用に関係する。自食作用とは、自らのミトコンドリアのような小器官を壊してしまう作用のこと。

(4)リソソームはミトコンドリアよりも軽い。→正しい。

(5)リソソームは膜が壊れやすい。細胞が死ぬと、リソソームの膜は簡単に壊れて、自己融解が始まる。

死ぬと死体は自己硬直と言って、自己融解が始まるものだ。

この解説を見ていて、何が勉強に必要なのか?

分かってもらえた?

そう、勉強には深さが必要だということ。


さらに、知識の横並びの積み重ねもいい。

国家試験の問題は、

Aという事柄がBである。

正しいか否かを聞いている。

ここに、AはXだからBである。

というXを入れてみてほしい。

例えば、

(1)リソソームの内部のpHは、加水分解反応が酸性で盛んに起きるので、4~5である。

というように作り上げることなのだ。

「八重桜鉄こそ熱い時に打て」

ハイジャン男