うエイコサペンタエン酸が何故体にいいのか?話すことにする。

アラキドン酸もエイコサペンタエン酸もプロスタグランジンという生理活性物質を作り出す。

このプロスタグランジンだが、昔、オイラーという人が、羊の前立腺を何万頭も集めてきて、そこから抽出して、見つけた物質なので、前立腺=prostate glandを捩って、prostaglandin と名付けられたものである。

その後、このプロスタグランジンには、いろいろな種類があることが分かり、最初は、アラキドン酸から作られることが分かった。

これをアラキドン酸カスケードといい、プロスタグランジン誘導体を作る道筋のことだ。


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しかし、その後の研究から、エイコサペンタエン酸からも生成することが分かったのだ。

エイコサトリエン酸からも出来る。プロスタグランジンを略してPGと書くが、エイコサトリエン酸から出来るプロスタグランジンには、PG1、アラキドン酸(エイコサテトラエン酸)から生じるプロスタグランジンをPG2、エイコサペンタエン酸から生じるプロスタグランジンをPG3で区別するようにしている。

プロスタグランジンから生じる仲間にトロンボキサンがある。英語では、TXで表す。トロンボは、血液凝固や血小板を表す言葉で、TXA2は、アラキドン酸から出来る。強い血小板凝集作用を示し、血液を固めてしまう。すなわち、動脈硬化を引き起こしやすくする。

ところが、エイコサペンタエン酸から生じるTXA3には、この血小板凝集作用が驚くことに殆どないことが分かったのだ。

牛肉や豚肉ばかり食べるデンマーク人は、アラキドン酸ばかりになるので、動脈硬化になりやすい。

一方、アザラシの肉を食べて、エイコサペンタエン酸ばかりになっているエスキモーは、血小板凝集作用を引き起こしにくくなっているので、動脈硬化にはなりにくいが、 逆に血液が固まりにくくなっていて、出血したら、たいへんなのだ、

現代人は、イワシやサバをたくさん食べて、動脈硬化になりにくくしてほしいものだ。

エイコサペンタエン酸のことを長いのでEPAと言う。

健康食品として、EPAが身体にいいよ!と宣伝してきるのは、これのことなのだ。

そんなことをしなくても、サバの刺身を心がけて食べたりすれば、EPAを十分に取れる。


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少し、青魚を見直そうではないか!

「健康を寒の海より青魚」

ハイジャン男