写真の山は金山(かなやま)という。967mの山で脊振山系で、脊振山(1055m)、井原山(982m)に次ぐ第3の高峰である。脊振山系は福岡県と佐賀県の境をなし、福岡県側は急な谷となっていて、この金山には、坊主滝や花乱の滝など有名な滝がある。
さて、この金山には、中学3年生の秋に、三郡縦走で一緒だった秋本、西村、村山の3人とハイジャン男で出かけた。コースは、花乱の滝を通るコースを選んだ。天神より、バスで曲渕行きのバスに乗り、石釜のバス停下車。当時、石釜は、早良郡であり、天神よりおそらく1時間以上かかったと思う。
なだらかな山道を登り行くこと30分、花乱の滝が見えてきた。早良区役所のホームページを引用させて戴く。
『花乱の滝
花乱の滝は福岡から佐賀に向う国道263号線の曲渕トンネル手前を山手側に左折した林道途中付近にあります。林道から斜面を3分ほど降りると到着します。西鉄・曲渕水源地前バス停から徒歩で約30分。車は離合箇所が少ないのでご注意ください。
この滝名の由来は、水しぶきが花びらの乱れ舞うような景観であることから花乱と呼ばれた説と、花乱という修行者がこの滝にうたれていたという昔話に因んだ名前の説があります。』
この滝名の由来は、水しぶきが花びらの乱れ舞うような景観であることから花乱と呼ばれた説と、花乱という修行者がこの滝にうたれていたという昔話に因んだ名前の説があります。』
高さはおよそ20m。ホームページの紹介にあるように、滝に打たれる修行者が道場を開いていて、当時も秋も深まる頃というのに、多くの修行者が滝に打たれていた。
滝を遠巻きに見て、ハイジャン男一行は、金山を目指す。ここで、我々にアクシデントが起きた。後ろから、猛スピードでやって来た30前後の登山者に付いて行こうとして、この登山者を追いかけて行ったのだ。ところが、あっという間に離されて、この登山者は見えなくなってしまった。しかも、登山道が消えてしまい、どう進むか分からなくなってしまった。分からない道を進み登るべきか、引き返すべきか?不安を覚えつつ登りながら、本当の登山道を探していたら、右下50mを登山者数名が通過しているのが見えた。助かった。崖を木々の手を借りて降りて、登山道に降り立った。1時間近くロスしたのではなかろうか?それにしても、この登山者はどこへ消えたのだろう?大人との差をつくづく感じた。
山道は、だんだん急になり、所々、かかる滝を見ながら、登って行く。秋の紅葉が美しく、初めて見る山の神秘さに吸い込まれていく気がした。急な登りに息も絶え絶えになり、漸く金山山頂に立った。木々が生い茂り、眺望は優れているとは言えなかったが、木々の間から、福岡市方面がうっすらと見えた。
この後、一行は、脊振山方面へ尾根伝いに進み、小爪峠より下山して、板屋より来たバスに乗り天神へ戻った。天神に着いたのは、夜の7時を軽く回っていたろう。アクシデントに見舞われながら、楽しい山行だったと46年前を思い返している。
「大人との差は歴然と寒椿」
ハイジャン男