ハイジャン男の中学同級生の林正樹さんが、蝶の写真を送ってくれた。林さんは、ハイジャン男のブログに自分の写真が載るのがお気に召したようだ。彼のメッセージを紹介しよう。

「蝶の写真ですが、本日、冬越しのウラギンシジミとコムラサキ幼虫を、先月ミズイロオナガシジミの卵を撮ったので添付します。チョウの冬越しスタイルがいろいろだということや、コムラサキが幹の色彩に紛れて身を潜めていることなど、書く事はいろいろあるような気がします。」

うーむ。難しい課題だ。でも、やってみよう。

ウラギンシジミ

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横山光夫氏の図鑑から。裏が銀色なので、この名前だ。シジミ蝶で成虫で越冬する珍しい蝶だ。もともと南方系の蝶だからかもしれない。ハイジャン男の自宅にも、やって来る。

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ぶら下がっているのが、ウラギンシジミだ。

コムラサキ

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タテハチョウの仲間である。オオムラサキを小さくした蝶。ヤナギが食樹であり、ヤナギ並木が多かった昔には、普通に見かけた。ハイジャン男の家の隣にも、ヤナギの木があり、簡単に採れたが、ヤナギ並木の激減とともに、見かけなくなった。

横山図鑑によれば、「北海道から九州まで全土に産し、越年は、3齢の幼虫にて行うが、落葉後も枝上に留まって休眠越冬し、オオムラサキのように樹下に降りない。」とある。

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木の幹に化けて、鳥に見つからないようにしている。これを保護色というが、見事なカモフラージュだ。

ミズイロオナガシジミ

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蝶採集を再開したハイジャン男がなかなか出会えなかった蝶。

横山図鑑によると、「コナラやクヌギの林には山地、平地いずれにも多産し、分布は日本全土に及ぶが四国、九州にはやや少ない。」とある。なるほど、ハイジャン男が、なかなか見つけきらなかったはずだ。しかし、久住にまで行くと普通に採れる。

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何処に卵があるのか?お分かりいただけるか?丸く二つに見えるのが、卵だ。大きく見えるが、2個のようだ。

林さんのおかげで、本日は、蝶の越冬について、改めて学ぶことが出来た。

ここで、俳句へ。丘ふみ游俳倶楽部第113号の雑詠第一席句の

「いくつもの夢を閉ぢこめ蝶凍つる」

ラスカル

をハイジャン男は採らなかった。訳は、成虫で越冬する蝶には、弱々しさはなく、むしろ元気があるからだ。南方の蝶で日本本土で越冬しようとして死んでしまう蝶もいるが、それには、この句の悲しさが感じとれない。

「生き抜いて欲しいすべての冬の蝶」

ハイジャン男