枯木立

ハイジャン男は今でもタバコを吸う。1日20本～30本。昔は大学の研究室で40本近くセブンスターを気兼ねなく吸っていた。今も同じくセブンスターを吸い続けている。

しかし、2003年5月施行された健康増進法により、2004年4月から、公共の建物の中では全面的に禁煙になった。以来、キャンパスの建物の外の指定された喫煙所で吸うことになった｡最初は雨に濡れないテラスなど喫煙所は四ヶ所用意されていて、まあまあ快適にベンチに座ってタバコが吸えた。

ところが、世の中のスモーカーへの逆風は強まるばかり。遂に、今では喫煙所は一ヶ所だけになってしまった。しかも、雨ざらしのベンチのある場所に追いやられてしまった。雨の日には傘をさして、立ったままでタバコを吸っている。それにもめげず、研究室から歩いて5分弱の喫煙所まで懲りもせずに往復している。

12月21日に私の所属する学部では、早々と卒論発表会がある。学生たちの発表のパワーポイントを午後8時過ぎまでチェックして、また喫煙所へ。喫煙所の周りには桜の木が5本円状に立っている。つい最近まで桜紅葉であったが、立派な枯木立になってしまった。木枯しの風が今日は身にしみる。師走も10日余りとなった。

｢枯木立ぐるり眺めて煙草吸ふ｣

ハイジャン男