「石・石塁・石垣シリーズ」は、下記の分類表「①②-(6)切込み接・布積み」の石垣を導入しているお城を、日本の北から南にかけてお届けしています。
順番が後になってしまいましたが、「関八州」のお城(前橋<厩橋>城、小田原城、品川台場)の中で見られる「切込み接・布積み」をお届けします。
「切込み接(はぎ)」は、積み石の接合部分を徹底的に加工して、隙間を無いようにした方法です。「接(はぎ)」とは接合するという意味です。
年代的には、慶長年間(1596年~1615年)の後半以降に広まった加工方法です。石をパズルの様に組合せ張り合わす「乱積み」から進化して、「布積み」といい石の角を斫って成形を行い、石の大きさを一定にして目地を合わして積んでいく方法を導入しているモノを見て行きます。
「布積み」では、近場で採れる石によっては加工しやすい石材もあり、更に箱型の石を大量に製造できる技術も採り入れられるようになると、「布積み」の一種である「箱積み」「切石積み」という積み方も採用されたりしました。
見た目が美しいので、「石垣」による防衛という機能面よりも美観重視に石垣の機能が移っていきます。
「前橋(厩橋)」(群馬県前橋市)<「車橋門」跡の石垣、正面から>
「前橋(厩橋)」(群馬県前橋市)<「車橋門」跡の石垣、後ろから>
「小田原城」(神奈川県小田原市)<復元「馬出門 内冠木門」脇の石垣>
「品川台場」(東京都港区)<「第三台場」の石垣>
「品川台場」(東京都港区)<「第三台場」の石垣と「笠石」>
「品川台場」(東京都港区)<「第三台場」の石垣と「笠石」>
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