「夏恒例お城巡り」3日目は、前日から宿泊していたJR東海「中津川駅」から、6時46分発の北恵那バスで「苗木」バス停まで乗車し、そこから25分程歩いて「苗木城」(岐阜県中津川市)に登城する予定を立てていました。
苗木城跡ポスター
JR東海 中央本線中津川駅
そのバスに乗るべく目覚ましを5時半に合わし飛び起きて窓越しに外を見ると、「ガーン!」
昨晩の予報通りの雨、しかも豪雨ではありませんか・・・・
この大雨では、特に山城である「苗木城」へは絶対に行けない。スマホで「雨雲」動向を見ても小康状態になるかどうかは賭けのようなものでした。
苗木城本丸天守台上に建つ展望台
「苗木城」の後の当日の予定は、「名古屋城本丸御殿」と「小牧山城」を訪問した後にJR名古屋駅から在来線の東海道本線で快速、新快速に乗り継いで帰阪の予定と、結構一杯いっぱいのスケジュールを組んでいました。
ということで、「苗木城」は以前には登城してはいましたが、いい写真が少ないので沢山撮りたかったのですが、登城を諦めて「名古屋城」周辺でどこか行けるところがないかスマホで探し始めました。
そうこうしているうちに、当初予定の乗車バス時間も過ぎてしまいましたが、外を眺めると雨の勢いも緩やかとなり、少し明るさも見えてきました。「雨雲」情報を見ると、「苗木城」付近は1時間半位は強い雨をもたらす雲もなさそう!
今がチャンス!
幸いにも1時間後の7時45分発のバスに間に合いそうですので、ホテルのフロントにはリュック等を預けて傘、カメラ、飲料水、タオル等の必需品を持って大慌てでバス停に向かいバスに乗り込みました。
「苗木」バス停から徒歩25分、雨が降らないように、と心の中で願いつつ、急ぎ足で進みながら建造物の写真を撮って進みましたが、雨がパラパラと降ってきました。
苗木バス停から苗木城迄の間に建つ海鼠壁の建造物
苗木バス停から苗木城迄の間に建つ海鼠壁の蔵
そこで、持参してきたカッパを取り出そうと袋の中に手を入れると、な・な・なんと カッパが入っていないではないですか!
「ガーン!」
本日2度目の「ガーン!」に襲われました。
大急ぎでフロントに預けるモノと持ち歩くモノとを選別したときに、預けるモノの中に入れてしまったようです。
仕方なく折りたたみの小さい傘を差しながら、「苗木城」に向けて急ぎました。
苗木バス停から苗木城迄の間に建つ「旧藩主 遠山家の明治22年以降の邸宅」
「苗木遠山史料館」脇の通過時間が8時15分、当然のことながらまだ閉館中でしたので、その横をスルーしていきました。
苗木遠山史料館
13世紀の中頃から城主は「遠山家」でしたが、後に七家の「遠山家」に分かれていき「苗木遠山家」が城主となります。「岩村城」の「岩村遠山家」は本家であったようです。
その後、「織田方」の傘下に入り、「豊臣秀吉」の臣下「森長可」の傘下に入るように命じられたけれども、それに従わなかったことから「秀吉方」から攻められて落城します。
関ケ原の戦いの時には東軍に属して、「遠山友政」が「苗木城」を奪取し、その戦功とその後の大坂の陣での働きによって、「苗木城」の初代藩主として1万石で返り咲くことができました。
そして、大名になる最低限の石高1万石しかないにも拘わらず、「無城大名」ではなく「城持ち大名」として、幕末・維新まで「遠山家」が統治するという非常に珍しい例でした。
さて「苗木城」は、入口付近に立つ「苗木城跡案内図」からも分るように、「三の丸」から東へ「二の丸」が延びて、そこから「高森山」の頂上に向けて4回程折り返しながら坂道を上がって行った所に「本丸」があります。
苗木城跡案内図
駐車場脇に立つ苗木城跡碑
城跡碑近くの足軽屋敷跡から見上げた「天守台」が霧に霞む
木曽川に突き出した岩山という天然の要害に位置し、更に剥きだしになった巨大な岩盤があちらこちらに出ているので、それを足場にして柱が立てられる建造物や懸け造りの建造物があちらこちらで見られたようです。
天守台から見下ろした木曽川は霧で霞んでいました
城跡はこのような岩盤ばかり
1852年に書かれた図をもとに明治初年に描かれた「苗木城御真景図」では、詳細に建物図や岩盤状況が絵図に落とし込まれています。近世城郭では白壁が多い中で、土壁の赤茶けた壁であったことがその絵図からも分かり「赤壁城」とも言われていたようです。
この絵図を参考にした復元CGや模型での再現も行われています。
苗木遠山資料館内に掲出されているCG復元図
登城後に入館した「苗木遠山史料館」には、この模型と写真が掲出されていますので、ここで少し紹介だけしたいと思いますが、下城後に再度見たいと思います。
苗木遠山資料館内に展示されている模型
次のブログでは「三の丸」から「本丸」まで昇り、「二の丸」を見ていきます。
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