藤沢周平 暁のひかり | カウネット呼ぼう

藤沢周平 暁のひかり


市蔵は博奕の壺振りとしてなかなかの腕をもっている。ある朝の帰路、危なっかしい歩き方をしている少女と出会う。病気で長いこと寝ていたので、歩く練習をしているというのだ。市蔵には、その少女の姿がとてもまぶしく映った。少女とは時折会うようになった。そして、言葉もかわすようになった。
その市蔵が、凄腕の壺振りの小梅の伊八を紹介された。伊八からいかさま賽の使い方を学ばないかというのだ。