個人年金保険とは
公的年金制度は国が強制的に年金保険料を徴収します。一方で、個人年金保険は民間の保険会社が行っている商品で任意に加入することができます。
基本的な仕組みは同じです。
ただ、現在の公的年金は、長生きしなければ総払込保険料を上回るリターンを得ることはできません。
一方で個人年金は大きなリターンではないものの総払込保険料を上回るリターン、つまり返戻率が100%を超える商品がたくさんあります。
生命保険や医療保険とは異なり個人年金は貯蓄の色が強い商品であり、保険と言いながらも保障らしい保障はありません。
契約者・被保険者・受取人
保険を契約する上で、契約者・被保険者・受取人の3つを指名しなければいけません。契約者は保険契約の主体となる方です。
保険料を払い込んでいく方であり、保険の契約内容を変更することもできます。
被保険者は保険の対象となる方です。
貯蓄色の強い個人年金保険で、保険の対象者というのは理解しにくいかもしれません。
この被保険者が死亡した場合、年金の給付が終わったり、払い込んだ保険料がそのまま返ってきたりします。
受取人は保険金、つまり年金を受け取る方です。
この3つは全て同じ方でも構いませんし、全て別の方でも構いません。
なお、理由がない限り契約者と受取人を同一にすることをおすすめします。
理由は課税項目で、同一であれば所得税、異なっていれば贈与税となり、所得税の方が安い税金で済むためです。
個人年金保険の種類
個人年金保険は年金の支払期間で様々な種類があります。定められた年数を受け取るか、一生涯受け取るか、このミックスかで種類が変わります。
最も一般的な商品は、確定年金です。
この商品は被保険者が年金受取期間中に死亡したとしても、継続受取人が引き続き年金を受け取ることができます。
返戻率を計算しやすい商品なのです。
保証期間付終身年金というタイプもあります。あなたと温泉に行ったら出演者一覧
例えば5年保証期間付終身年金であれば、5年間はたとえ被保険者が死亡しても年金が受取人あるいは相続した家族の方に支払われ続けます。
この5年以降は、被保険者が生存していれば一生涯支払われるというタイプです。
返戻率を最重視
死亡時や病気の時の保障がないのが個人年金保険であり、商品の優劣はほぼ返戻率(利率)のみで決まります。あらゆる金融商品が低金利の時代ですので、個人年金保険も毎年のように予定利率が引き下げられています。
今が利率が底なので契約しないか、まだまだ下がるので速やかに良い個人年金を探すかは各々の考えによります。
ただどちらにしても。加入を検討しているなら返戻率を重視して商品を探しましょう。
個人年金保険は基本的に、年齢による保険料アップがない
ふつう保険というと年齢が一つ上がるごとに保険料もアップします。その理由は保障があるためで、年齢が上がるごとに死亡率や病気になる確率が上がっていくためです。
しかし個人年金保険の多くは死亡保障や医療保障などの保障がないため、年齢による保険料アップは基本的にありません。
よって告知も不要という商品が多いのです。
ただ商品によっては死亡給付金を少し上乗せしたり、障害状態になったとき保険料の払い込みを免除するものもあります。
このような商品は年齢による保険料のアップがありますし、告知も必要になります。
では加入をゆっくり吟味できるかというと一概にはそういえず、年齢が上がると保険料払込期間が短くなっていきます。
そうなると保険料が上がることになります。
加入を検討しだしたら、あわてず遅れず商品を選びましょう。
所得控除にも使える個人年金保険
個人年金保険の保険料は所得控除にも利用できます。年間の保険料が8万円超なら、4万円を控除に利用することができます(80,001円が最もベストということです)。
年間の個人年金保険料と控除額ですが、金額により段階的に決まっています。(2019/01/24)