今日の空はいつもより寂しい。

星空が雲に覆われたのか
心が雲に覆われたのか


昔、幼い頃に読んだ本を思い出す。


人が戦をしていた時代。
高貴な身でありながらも戦に負けて、住み慣れた屋敷、国、朋友と別れを告げなくてはいけなくなった時の心境を語った言葉が好きだった。

『身分を無くし、国を離れなくてはならない私は今宵で友すらも失なわなければならない
しかし今に至り、私の傲りに後悔募るばかりである
ただ人たる私を友として見送る朋友の心中をお察し申し上げる
願わくば、詩才乏しきこの歌をただ人として遺して頂きたい』


当時、名前は残らず歌のみが後世の歴史家に知られる話。


人は愚かであるが愚かであるとは思わない。
失うと知って初めて愚かだと覚悟する。


今日の空はそんな事を教えて、諭してくれる寂しい空に見えてしまう。