本態性血小板血症とは
本態性血小板血症が起こるしくみ
血小板の過剰な増加には、遺伝子の異常が関与していることがわかっています。
本態性血小板血症において異常がみられる代表的な遺伝子にはJAK2遺伝子やCALR遺伝子などがあり、患者さんの大部分でいずれかの遺伝子に異常が生じていることが確認されています。これらの遺伝子は、血液細胞の増殖に重要な役割を担っている酵素の遺伝子です。
通常、血液細胞の増殖では、まず増殖の命令を伝える物質が受容体に結合し、その結果、増殖の命令が核に伝わり、赤血球や白血球、血小板などの血液細胞が増殖します。
一方、本態性血小板血症では、JAK2遺伝子やCALR遺伝子などの遺伝子の異常により、増殖の命令を伝える物質がない場合でも、血小板の増殖の命令が出し続けられます。その結果、血小板が過剰に増殖します。
正常時と本態性血小板血症における造血
文章、図参照 https://www.mpn-info.net/p_et_about/index02.html
本態性血小板血症でよくみられる症状
本態性血小板血症では、病気の進行により、さまざまな症状が生じます。細い血管に血栓が形成されると、頭痛、めまい、耳鳴り、四肢末端の発赤・しゃく熱感(肌が熱くてヒリヒリするような感覚)などがみられます。
全身の症状としては、体がだるい、集中力の低下、活動性の低下などの症状がみられるようになります。
また、増加した血小板は脾臓で処理されるため、脾臓が大きく腫れて痛むようになり、おなかの張り・不快感などが生じます。
主な症状

文章、図参照https://www.mpn-info.net/p_et_about/index04.html
本態性血小板血症によって起こる病気(合併症)
本態性血小板血症における血小板の過剰な増加により、心筋梗塞や脳卒中といった命に危険を及ぼす重大な合併症、出血性症状を発症する場合があります。
また、本態性血小板血症に長期間かかっている患者さんの一部で、骨髄線維症や白血病などに移行する場合があります。
心筋梗塞・脳卒中
本態性血小板血症では血栓が形成されやすくなっているため、血栓が大血管を詰まらせることで、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことがあります。心筋梗塞や脳卒中は命に危険を及ぼす重大な合併症です。
出血性症状
本態性血小板血症では異常がみられる血小板が著しく増えてしまうため、本来、出血を止める役割である血小板がうまく機能することができなくなります。
骨髄線維症
原因はわかっていませんが、本態性血小板血症に長期間かかっている患者さんの一部で、骨髄線維症に移行する場合があります。
骨髄線維症とは、骨髄内に線維質のコラーゲンができて骨髄が固くなり、骨髄の本来の働きである正常な血液を造ることができなくなる病気です。骨髄の線維化が進むにつれて、貧血(ふらつきなど)の症状や腹部の症状(おなかの張り・不快感など)がみられるようになり、さらに進行すると、重篤な感染症や出血・白血病などの合併症が起こることがあります。
白血病
骨髄線維症と同様に、患者さんの一部で白血病に移行する場合があります。
白血病は、白血球に成長するはずであった若い血液細胞が、成熟する途中でがん化することにより発症し、骨髄内で、がん化した細胞がさらに増殖するために正常な血液を造る場所が少なくなります。そのため、正常な血液細胞が不足し、感染症、貧血、出血などがよくみられるとされています。
文章参照https://www.mpn-info.net/p_et_about/index05.html
骨髄増殖性腫瘍
※骨髄増殖性腫瘍は、骨髄の細胞が著しく増殖することで
腫瘍が発生する疾患の総称であり、本態性血小板血症は、その一つです。
https://www.mpn-info.net/p_et_patient/index.html
