””人生が二度あれば”” | moonlight

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日々の気になったことを綴ってゆきます。
不定期、気まぐれですのでご容赦くださいねヾ(。・ω・。)/


HPVワクチン薬害訴訟の経緯

 HPV(ヒトパピローマウイルス)は性行為を介して人から人へ感染し、HPVに持続感染した細胞ががん化すると子宮頸がんになります。日本では、HPVワクチンとしてGSK社のサーバリックスとMSD社のガーダシルの二種類が承認されています。
 2009年12月、最初にサーバリックスの販売が開始されました。2010年12月、緊急促進事業が開始しワクチン接種が公費助成の対象となります。ワクチンは3回接種する必要があり、自費だと5万円ほどかかるため、公費負担が決まったこの時期に接種する人が一気に増えました。2011年8月、続いてMSD社のガーダシルも販売開始になりました。
 2013年4月、予防接種法改正に伴いHPVワクチンが定期接種化し接種することが義務となりました。しかし、重篤な副反応被害が数多く報告されたため、定期接種決定からわずか2ヶ月後に積極的勧奨の一時中止という事態になりました。「国は定期接種を続けるが積極的には接種をおすすめしません」という状況になったのです。この状況は現在も続いています。
 2015年3月、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会が全面解決要求書を国へ提出しましたが何ら救済策が打ち出されませんでした。そこで、2016年7月に被害者63名が東京・名古屋・大阪・福岡の各地裁に一斉提訴を行いました。現在全国の原告数は120名にのぼります。

HPVワクチンの危険性と被害

 HPVワクチンの副反応症状は実に多岐にわたります。大きく分けると、感覚系障害、運動系障害、認知・情動系障害、自律神経・内分泌系障害の4つに分類されますが、文字で見るほど簡単ではありません。頭が割れるように痛む、だるい、朝起きられない、突然手足がバタバタ動く、お母さんの顔が分からない、下校中に突然帰り道が分からなくなるなど、これらの障害が時の経過とともに変化したり重層化したりしながら一人の被害者に複数出ます。遅発性もあるため、既存の疾患では説明しきれず治療法は確立していません。
 HPVは性行為で感染するためワクチンの接種対象は性交渉の経験がない女子中学生・高校生です。被害者の多くが重篤な副反応被害によって学校に通えなくなり進路変更を余儀なくされています。周囲から理解されないことも多く、学校の先生から「何をサボっているの?」と言われたり、医療従事者から「親の育て方が悪い」「心の病だ」などと言われたりして、二重、三重に傷ついてしまうことも少なくありません。治療にあたってくれる医療機関も少なく、経済的負担や家族の負担が非常に大きいです。
 これらの副反応症状について、厚労省は「接種の痛みと痛みに対する恐怖が惹起する心身の反応」と言っていますが、私たちはワクチンの設計・成分に問題があると考えています。通常のワクチンは一度感染させて体内に抗体をつくることで次回感染した際に発症するのを防ぎますが、HPVワクチンは感染そのものを阻止する設計となっています。すなわち、感染を防ぐほど強い免疫反応を示すような設計になっているといえます。HPVワクチンは、他のワクチンと比べ圧倒的に有害事象報告数が多いです。

HPVワクチンの恩恵は限られている

 そもそもHPVワクチンを接種しなくてもほとんどの人ががんになりません。HPVに感染してもウイルスの多くは体外に排出され、がん細胞化するのはごく一部です。仮に子宮頸部へのHPV感染が3億人だとすると子宮頸がんになる人は45万人、約0.15%です。ごくわずかなウイルス感染を予防するために若い女性全員に副反応のリスクを背負ってもらっているのです。
 本来、疾病をどう予防するかは個人の自由であり、自己決定権があるはずです。よって公権力によりワクチンを勧奨するためには、治療薬に比べてより高い安全性と有効性に加え公衆衛生上の必要性が認められなければなりません。将来罹患しないかもしれない疾患の予防のために、重篤な副作用のリスクを負ってまで特定のワクチンの接種を義務づける必要が本当にあるのでしょうか。

製薬会社による過度なプロモーション

 HPVワクチンが定期接種化された背景には、HPVワクチンの早期承認を目指して設立された「子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」の存在があります。同団体は主に自治体、議員、医療関係者、メディアなどへのセミナー開催などを行っていますが、活動資金の大半は、HPVワクチンを販売する製薬会社から出ており、事務局にはGSK社の元マーケティング部長がいました。つまり啓発に名を借りたプロモーションです。この団体のロビイング活動によって極めて拙速に緊急促進事業が始まりました。
 なお、アメリカでは、病気の恐ろしさをことさらに強調しブランド化した上でワクチン接種の選択を迫る販促方法が問題視され、GSK社は米国司法省に30億ドル(2400億円)の罰金等の支払いが命じられています。MSD社は2011年6月から2013年4月まで製薬協会員資格を停止されました。

更なる被害を食い止めるために

 訴訟の目的は、真の救済と再発防止です。国や企業の責任を明らかにし、賠償金にとどまらない約束を取り付けることを目的としています。恒久対策としては、研究体制・医療体制の整備、教育や就職の支援、医療費等の支援、さらに十分な情報提供を行うことで無理解や偏見の解消等を挙げています。副反応被害の原因を究明し治療法を確立する必要がありますが、そのためには国に責任があるという司法判断が必要です。
 薬害訴訟の歴史は古く、先人たちの努力によりいろんな制度が拡充されて少しずつ社会が良くなってきました。他方、50年以上前から被告席にはずっと国がいます。ある薬害肝炎の被害者の方は「私たちがもっと頑張っていればHPVワクチンの被害は出なかったかもしれない」と仰っていました。いま食い止めなければ更なる薬害被害が出るかもしれません。更なる被害者を生み出さないためにも、弁護士、被害者、支援者が一体となって解決に向けて闘っていきたいと思います。
 5月22日に次回期日が予定されています(詳しくはこちら)。まずはどういう状況なのかを知って欲しいと思います。是非傍聴にいらしてください。

参照HP  https://maga9.jp/190508-6/