あの日、貴女に出会って私の世界が開けました。私がアクトレスに求めるもの全て持ち合わせている貴女との出会い、それは正に奇跡。
鋭く射抜くような眼差しの見据えるその先には、どんな世界が映っているでしょうか。エミッションの無い私には同じものを見ることは出来ないかもしれない。
可愛らしい面差しの裏に秘めた、真っ直ぐな闘志に手を引かれ。私も肩を並べて、歩幅を合わせて貴女の隣を歩んでいくと心を決める。
臆する事無くただ前へ、ただ高く、たゆまず羽ばたくその姿に、貴女が宙(そら)の頂きに座する存在である証を見出だしながらも
愛でる翼に寄せた笑顔の輝きに目を奪われたあの日、心優しい乙女を戦火渦巻く宙に送り出す事に迷いを覚えたこともありました。
ですが貴女は翔ぶのでしょう。冷たく暗く、無機質な殺意満ちる、あの宙を。ならば私は貴女の標となり護り導きましょう。
到達したい宙の頂きはまだ遠く、至らぬこの身を悔やむ日もあれど、貴女が羽ばたく事を諦めない限り、私の背骨を貫き支える槍もまた折れる事は無く。
運命が貴女と私を引き合わせたと言うのなら、そこには必ず意味がある、そう信じて今日も私は華奢な背中を見送りましょう。その翼が無事に戻る事を祈って。