デスヘイルに対する防御策が見付からないけど、事件と言うのは起こる物で。
青山にあるアイオンと言うNPO法人の本部への突入指令が下された。
このアイオンと言う組織、最近街のそこかしこで見かける胡散臭い連中だ。
基本的には婚活を推奨し、少子化を解消するのが目的らしいんだけど、勧誘文句が一々おかしい。
「浮気は進化」
「結婚は宝くじ」
とか普通では考えられないような教義を持って会員を勧誘している。
しかもこの組織、結構犯罪まがいの真似もしているようで、会員の中には拉致された人やらなんやらもいるらしい。
それでXPDが強制捜査に本部へと踏み込んだところ、内部はアビス化していて異形が闊歩していると言う。
そこでわたし達にお鉢が回ってきたと言うわけ。
「また会ったな。今回も頼む」
現場では最早お馴染み、不破さんが陣頭指揮を執っていた。
状況はさっき言った通り。強制捜査に入ったところ内部がアビス化している。
「今この本部ではお見合い集会が行われている。お前達に頼みたいのはそこまでの突入経路の確保だ」
お見合い集会…ねぇ。
何だか昔、どこかの宗教団体も似たようなことやってた気がするけど…未だにこんなのやってるんだ。
「そして集会場が判明したら内部の様子を観察してくれ。幹部が揃っているか確認したい。頼むぞ」
それだけ伝えられるとわたし達は身支度を整え、出陣!
NPO法人アイオンの本拠地、アイオンチャペル。
チャペルと言う割には何だか神社みたいな装飾がそこかしこに見受けられる。
聞いた話ではアイオンがこの建物を買い取る以前、この建物でやはりアビス化が発生したらしい。
その時も何かの宗教集団の拠点としていたと言うからその名残なんだろう。
その事件は解決され、アビス化も収まり正常な建物に戻ったところを競売に出したと言うんだけど…。
それにしてもアビス化って言うのはそうポンポン出来るものなのかしらね?
この土地自体が何かの特異点みたいになってるのかしら?
空間そのものがこれだけ歪められてオブリビオン次元になるんだから、相当なエネルギーが必要になるはずなんだけど。
まぁ今はそんなことを考えてもどうなるものでもない。
わたし達は神社に教会の装飾を取り入れた何とも収まりの悪い空間の中を進む。
内部には確かに異形がうろうろしているけど、あまり攻撃的ではないらしい。
中にはこっちに話しかけてくるようなのもいる。
…何だかヘンな感じね。
そして神社教会の奥の方に行くと通路は二つに分かれている。
新郎は西側通路より、新婦は東側通路よりお入りください、となっている。
わたし達は何となく東側通路に向かい…つい笑ってしまう。
別にわたし達は新婦でもないのにね。
海外の人から見るとアカヴィリ人と言うのは行儀が良いと言われるけど、こんな所でもついルール(?)を反射的に守ってしまうんだから困った物ね。
まぁ良いわ。目的地は集会場、辿り着けるならどっちから入ろうが構わない。
その新婦用の通路を進むとやがて地下に降りることになるんだけど…そこからが問題だった。
部屋があり、その先に進む為のドアには鍵がかかっている。
そして部屋の中央にはヘンな胸像が一つ。
何か仕掛けがあるとすればまず疑うべきはこの胸像か。
そう思って近づくと急に録音テープか何かから音声案内が流れる…いや案内では無い。
「第一問!結婚は○○○…この○○○に入る言葉を”絶叫”して下さい!」
いきなりクイズ!?
そんなこと言われても…結婚は○○○?…何かしら?何かで聞いたような?
えーっと…。
……あ、ひょっとしてアレのことかしら?街で勧誘してる奴らがよく言ってる…。
わたしは胸像に向かって声を張り上げる。
「宝くじ!!」
……一瞬の間を置いて
「正解!」
すると奥のドアが開く。
何だか良く分からないけど合言葉をクイズ形式で答えて行けば良いのかしら?
しまったわね…まさかこんな仕掛けがあるとは思わなかったわ…恐らくクイズにはアイオンの教義みたいなのをちゃんと知ってるか確認する意味があるんだと思う。
けど…こんな胡散臭い連中の言葉なんてまともに聞いた事無かったからなぁ…。
それでも何とかクイズをクリアして奥まで来たんだけど…道は開かない。
どうなってるの?まだ答えてないクイズがある?
何だろう…頭を捻って考える。
そこでふと思った。新郎は西側通路、新婦は東側通路…そしてこのアイオンは結婚を推奨している…。
つまり女だけがここに来ても結婚は成り立たない…ってことかしら?
わたし達は一旦引き返すと今度は西側通路から地下に降りる…するとやはり東側と同じ仕掛けが用意されていた。
「第一問!参議院選挙のマニフェストは?」
「え!?」
あまりに唐突なクイズにわたし達は答えられない…って言うかあんた達選挙出るつもりなの?
そう言えば昔何かのカルト教団も国政に打って出ようとしてたけど…宗教やってると皆似たような思考に落ち着くのかしらね?
それはともかく、クイズに答えられなかったわたし達は失格者用通路に弾きだされる。
まぁつまりは出直してこいってことなんだけどね。
それにしてもマニフェスト、かぁ…誰か知ってる人いないかなぁ?
不破さんとか知らないかしら?
端末で連絡を取るも「すまんな…流石にわからん」とつれないお言葉。
司令部に問い合わせるが海斗も「すみません流石にそこまでは情報に含まれて無いようです」
うーん…分からないなぁ…そう思いながら神社教会の中を歩いていると…選挙ポスターが貼ってあった。
そしてポスターの文言には愛情給付金支給!と書いてある。
これか!
わたし達は西側通路に戻ると再挑戦。
何とか新郎側のクイズも全問通過する。
行きつく先は新婦側の終点と同じ場所だった。
そして道が開いている。やはりそう言う事だったか。
この先に集会場があるはず…わたし達は気を引き締めて先へと踏み出した。
青山にあるアイオンと言うNPO法人の本部への突入指令が下された。
このアイオンと言う組織、最近街のそこかしこで見かける胡散臭い連中だ。
基本的には婚活を推奨し、少子化を解消するのが目的らしいんだけど、勧誘文句が一々おかしい。
「浮気は進化」
「結婚は宝くじ」
とか普通では考えられないような教義を持って会員を勧誘している。
しかもこの組織、結構犯罪まがいの真似もしているようで、会員の中には拉致された人やらなんやらもいるらしい。
それでXPDが強制捜査に本部へと踏み込んだところ、内部はアビス化していて異形が闊歩していると言う。
そこでわたし達にお鉢が回ってきたと言うわけ。
「また会ったな。今回も頼む」

現場では最早お馴染み、不破さんが陣頭指揮を執っていた。
状況はさっき言った通り。強制捜査に入ったところ内部がアビス化している。
「今この本部ではお見合い集会が行われている。お前達に頼みたいのはそこまでの突入経路の確保だ」
お見合い集会…ねぇ。
何だか昔、どこかの宗教団体も似たようなことやってた気がするけど…未だにこんなのやってるんだ。
「そして集会場が判明したら内部の様子を観察してくれ。幹部が揃っているか確認したい。頼むぞ」
それだけ伝えられるとわたし達は身支度を整え、出陣!
NPO法人アイオンの本拠地、アイオンチャペル。
チャペルと言う割には何だか神社みたいな装飾がそこかしこに見受けられる。
聞いた話ではアイオンがこの建物を買い取る以前、この建物でやはりアビス化が発生したらしい。
その時も何かの宗教集団の拠点としていたと言うからその名残なんだろう。
その事件は解決され、アビス化も収まり正常な建物に戻ったところを競売に出したと言うんだけど…。
それにしてもアビス化って言うのはそうポンポン出来るものなのかしらね?
この土地自体が何かの特異点みたいになってるのかしら?
空間そのものがこれだけ歪められてオブリビオン次元になるんだから、相当なエネルギーが必要になるはずなんだけど。
まぁ今はそんなことを考えてもどうなるものでもない。
わたし達は神社に教会の装飾を取り入れた何とも収まりの悪い空間の中を進む。
内部には確かに異形がうろうろしているけど、あまり攻撃的ではないらしい。
中にはこっちに話しかけてくるようなのもいる。
…何だかヘンな感じね。
そして神社教会の奥の方に行くと通路は二つに分かれている。
新郎は西側通路より、新婦は東側通路よりお入りください、となっている。
わたし達は何となく東側通路に向かい…つい笑ってしまう。
別にわたし達は新婦でもないのにね。
海外の人から見るとアカヴィリ人と言うのは行儀が良いと言われるけど、こんな所でもついルール(?)を反射的に守ってしまうんだから困った物ね。
まぁ良いわ。目的地は集会場、辿り着けるならどっちから入ろうが構わない。
その新婦用の通路を進むとやがて地下に降りることになるんだけど…そこからが問題だった。
部屋があり、その先に進む為のドアには鍵がかかっている。
そして部屋の中央にはヘンな胸像が一つ。
何か仕掛けがあるとすればまず疑うべきはこの胸像か。
そう思って近づくと急に録音テープか何かから音声案内が流れる…いや案内では無い。
「第一問!結婚は○○○…この○○○に入る言葉を”絶叫”して下さい!」
いきなりクイズ!?
そんなこと言われても…結婚は○○○?…何かしら?何かで聞いたような?
えーっと…。
……あ、ひょっとしてアレのことかしら?街で勧誘してる奴らがよく言ってる…。
わたしは胸像に向かって声を張り上げる。
「宝くじ!!」
……一瞬の間を置いて
「正解!」
すると奥のドアが開く。
何だか良く分からないけど合言葉をクイズ形式で答えて行けば良いのかしら?
しまったわね…まさかこんな仕掛けがあるとは思わなかったわ…恐らくクイズにはアイオンの教義みたいなのをちゃんと知ってるか確認する意味があるんだと思う。
けど…こんな胡散臭い連中の言葉なんてまともに聞いた事無かったからなぁ…。
それでも何とかクイズをクリアして奥まで来たんだけど…道は開かない。
どうなってるの?まだ答えてないクイズがある?
何だろう…頭を捻って考える。
そこでふと思った。新郎は西側通路、新婦は東側通路…そしてこのアイオンは結婚を推奨している…。
つまり女だけがここに来ても結婚は成り立たない…ってことかしら?
わたし達は一旦引き返すと今度は西側通路から地下に降りる…するとやはり東側と同じ仕掛けが用意されていた。
「第一問!参議院選挙のマニフェストは?」
「え!?」
あまりに唐突なクイズにわたし達は答えられない…って言うかあんた達選挙出るつもりなの?
そう言えば昔何かのカルト教団も国政に打って出ようとしてたけど…宗教やってると皆似たような思考に落ち着くのかしらね?
それはともかく、クイズに答えられなかったわたし達は失格者用通路に弾きだされる。
まぁつまりは出直してこいってことなんだけどね。
それにしてもマニフェスト、かぁ…誰か知ってる人いないかなぁ?
不破さんとか知らないかしら?
端末で連絡を取るも「すまんな…流石にわからん」とつれないお言葉。
司令部に問い合わせるが海斗も「すみません流石にそこまでは情報に含まれて無いようです」
うーん…分からないなぁ…そう思いながら神社教会の中を歩いていると…選挙ポスターが貼ってあった。
そしてポスターの文言には愛情給付金支給!と書いてある。
これか!
わたし達は西側通路に戻ると再挑戦。
何とか新郎側のクイズも全問通過する。
行きつく先は新婦側の終点と同じ場所だった。
そして道が開いている。やはりそう言う事だったか。
この先に集会場があるはず…わたし達は気を引き締めて先へと踏み出した。