こんにちは。
Infinity顧問です。
前回は、「迷ったときに、何を基準に決断すればいいのか」についてお話ししました。
今回は、探偵として23年間、数多くの成功と失敗を経験し、また多くの人と仕事をしてきた中で感じていることを書いてみたいと思います。
それは、
「人の本当の強さは、成功したときではなく、失敗したときに分かる。」
ということです。
人は誰でも失敗します。
どれだけ経験を積んでも、
どれだけ準備をしても、
どれだけ慎重に行動しても、
すべてを完璧にすることはできません。
私自身も、23年間の探偵人生の中で、数え切れないほどの失敗を経験してきました。
対象者を見失ったこと。
判断が遅れたこと。
反対に、動くのが早すぎたこと。
もっと良い方法があったと、後から気付いたこと。
「あのとき、こうしていれば。」
そう思ったことは一度や二度ではありません。
しかし今振り返ると、
私を成長させてくれたのは、成功した現場だけではありませんでした。
むしろ、
失敗した現場から学んだことの方が多かった。
そう感じています。
成功したとき、人は結果に満足します。
「うまくいった。」
「自分の判断は正しかった。」
もちろん、それは大切な経験です。
自信にもなります。
しかし、成功した理由を深く考えないまま終わってしまうこともあります。
一方で、失敗したときは違います。
なぜ失敗したのか。
どこで判断を間違えたのか。
何を見落としたのか。
どうすれば防げたのか。
嫌でも、自分自身と向き合うことになります。
だからこそ、
失敗は、その人の考え方を変える力を持っています。
ただし、失敗すれば誰でも成長できるわけではありません。
同じ失敗をしても、
成長する人と、
同じことを繰り返す人がいます。
その違いは何なのか。
私は、
「失敗したあとに、どう向き合うか。」
だと思っています。
失敗を他人のせいにするのか。
環境のせいにするのか。
運が悪かったと言って終わるのか。
それとも、
自分に何ができたのかを考えるのか。
そこに、その人の本当の強さが表れます。
探偵の現場では、言い訳をしても事実は変わりません。
対象者を見失ったのであれば、
見失ったという事実が残ります。
重要な場面を撮影できなかったのであれば、
撮影できなかったという事実が残ります。
どれだけ理由を説明しても、
結果そのものを変えることはできません。
だからこそ大切なのは、
「誰が悪かったのか」ではなく、「次にどうするのか」
です。
私は新人だった頃、失敗することが怖かったです。
先輩に怒られる。
能力がないと思われる。
評価が下がる。
そうしたことを気にしていました。
しかし経験を重ねるうちに、考え方が変わりました。
本当に怖いのは、
失敗することではありません。
失敗から何も学ばないことです。
一度の失敗は、経験になります。
しかし、同じ失敗を何度も繰り返せば、
それは経験ではなくなります。
だから私は、何かがうまくいかなかったときほど、
「なぜ起きたのか。」
を考えるようにしてきました。
準備不足だったのか。
情報が足りなかったのか。
思い込みがあったのか。
焦っていたのか。
連携が不足していたのか。
判断基準が間違っていたのか。
原因を曖昧にしない。
そして、
次に同じ状況が起きたとき、どうするかを考える。
この繰り返しが、経験になるのだと思います。
私はこれまで、多くの調査員とも仕事をしてきました。
その中で、
「この人は伸びる。」
と感じる人には共通点がありました。
それは、
失敗を隠さないことです。
失敗したときに、
「自分は悪くありません。」
と守りに入るのではなく、
「ここで判断を間違えました。」
「次はこうします。」
と言える人。
そういう人は強いです。
なぜなら、自分の失敗を認められる人は、
自分を変えることができるからです。
反対に、
失敗を認められない人は、
改善することができません。
自分は悪くない。
相手が悪い。
環境が悪い。
運が悪い。
そう考えている限り、
次も同じことが起きる可能性があります。
これは仕事だけではありません。
人生でも同じだと思います。
人間関係で失敗した。
仕事で失敗した。
判断を間違えた。
信じる人を間違えた。
選択を後悔した。
誰にでもあります。
そのとき、
過去を変えることはできません。
しかし、
その失敗の意味は、これからの行動で変えることができます。
失敗から学べば、
その経験は未来の自分を守ってくれます。
同じ失敗を防ぐことができます。
誰かが同じことで悩んでいるとき、
自分の経験を伝えることもできます。
そう考えると、
失敗は必ずしも人生のマイナスだけではありません。
私は23年間、成功だけを積み重ねて今の自分になったわけではありません。
失敗。
後悔。
反省。
やり直し。
そのすべてが、今の自分を作っています。
だから今は、
失敗したときに自分へこう問いかけるようにしています。
「この失敗から、何を持って帰るのか。」
ただ落ち込んで終わるのか。
言い訳をして終わるのか。
それとも、
次に使える経験として持って帰るのか。
同じ失敗でも、その後の意味は大きく変わります。
本当に強い人とは、
失敗しない人ではありません。
傷つかない人でもありません。
落ち込まない人でもありません。
失敗しても、自分と向き合い、もう一度立ち上がれる人。
私は、そういう人が本当に強い人だと思っています。
もし今、
何かに失敗して落ち込んでいる方がいるなら、
無理にすぐ立ち直る必要はありません。
悔しいときは、悔しくていい。
落ち込むときは、落ち込んでもいい。
しかし、少し時間が経ったら、
一つだけ考えてみてください。
「この経験から、自分は何を学べるだろう。」
その問いが、
失敗をただの後悔から、
未来の経験へ変えてくれるかもしれません。
探偵として23年間、多くの失敗を経験してきた今、私が思うこと。
それは、
失敗は、その人の価値を決めるものではない。
失敗したあとに、どう向き合うかが、その人の未来を決める。
ということです。
これからも私は、
失敗を恐れない人間ではなく、
失敗から逃げない人間でありたいと思っています。
次回は、
「人はなぜ、間違っていると分かっていても引き返せないのか」
についてお話ししたいと思います。
探偵の現場や経営、そして多くの人間関係を見てきた中で感じた「引き返す勇気」について、私なりの考えを書いてみたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Infinity顧問
