ホスピス医師でたくさんの癌患者をみとった柏木哲夫先生の
『「死にざま」こそ人生』を読んでとても共感したのは、
ある患者が亡くなる前に医師に言ってほしくなかった言葉としてあげた
「そんな弱音はいたら駄目ですよ。がんばりましょう」。
ホント、家族や友達など親しい人でも、こういうことを言う人が多いのだけど、
これは患者の立場からいうと、絶対やめてほしい!
愚痴をこぼしたいのに、きちんと死について語り合って死を理解したいのに、
こうした周囲からの励ましの言葉は、そういう患者の気持ちを拒絶して
患者を孤独にするんだよね。
癌患者と接する機会がある人は是非気をつけてほしいです。
あと、「矢先症候群」というのをあげていて、これはたとえば「これからは夫婦で旅行したいと思っていた矢先に癌になってしまった」という人。
私からみると、「逆算人生」ということですね。
私もそうだったんだけど、知らないうちに平均寿命近くまで生きられるものと
思い込んでいて、そこからみていつ何をするかを決めていた。
でも、本当は死はいつやっているかわからないものだったんだよね。
生の裏側にはいつも死がある。昔の人はたぶんそういう生き方をしていた。
10年後の自分のためではなく、いまの自分に満足できるかどうか、
いまの自分を大切にする、そういう生き方をすることが何より大事だと、
癌になって気づきました。
