ボスの地元アズベリー・パークのAsbury Park Press紙でのブルース・スプリングスティーン＆Eストリート・バンド『ノー・ニュークス・コンサート1979』レビューです。以下ざっくり訳ですがどうぞ
●Asbury Park Pressレビュー
「ガーデンが動いた：ブルース・スプリングスティーンが「伝説の1979年ノーニュークス・コンサート」に出演。”誰もガーデンが揺れることを教えてくれなかった”」
ブルース・スプリングスティーンは、新しいコンサート・フィルム『ノー・ニュークス・コンサート1979』の終盤で、ファンに向けてこう警告を発している。
"こんな健康状態に該当する人はいるか？心臓や胃腸が弱い人、最近心臓移植または脳移植を受けた人。そんな人には"次の５分間のショウは刺激的すぎるから会場から出て行った方がいい“と、スプリングスティーンは "デトロイト・メドレー "の中で言った。
1979年9月にマディソン・スクエア・ガーデンで撮影された二夜のパフォーマンスを合体させた『ノー・ニュークス・コンサート1979』のエネルギーは、本当に素晴らしいものである。スプリングスティーンは、1時間半の間、ステージ上で跳ねたり、旋回したり、スライディングしたりしているが、曲を見失うことはない。彼の最もアクロバティックな技は、ロイ・ビタンのピアノの上に何度も飛び乗ることだ。
バンドもエネルギーに満ち溢れている。ドラマーのマックス・ワインバーグは猛烈な音を出し、ダニー・フェデリーシの鍵盤は絶え間なく動き回り、ベーシストのギャリー・タレントは力強く演奏する。ここでのEストリート・サウンドは、生き生きとしたロックンロールのあるべき姿だ。
ライヴ映像はとても興味深い。カメラマンはステージ前のピットにいるので、臨場感がある。客席の暗がりや、バンド・メンバーの後頭部などにショットが飛んでいくこともあるが、逆にそれがライヴ感を増している。
カメラに映らなかったショットもある。例えば、"Jungleland "でのSteven Van Zandtのギターソロ。1979年の撮影スタッフが間に合わなかったのだろう。しかし、『ノー・ニュークス・コンサート1979』の編集者であるThom Zimnyは、その不完全さを受け入れ、視聴者のライヴ体験、想像力を掻き立ててくれる「何でもあり」の感覚を与えてくれる。
主役は、スプリングスティーンとサックス奏者のクラレンス・クレモンズ。彼らは主にステージの最前線、観客の目の前で撮影されており、カメラは上向きに、背景からのステージライトで逆光になっている2人を撮影している。 まるでガーデンのステージに降り立った天上人のようである。
2011年に他界したビッグマンは、スプリングスティーンのステージでは欠かせない相棒だった。ビートを強調したり、観客の注意を引いたり、ステージ上でスプリングスティーンを追いかけたりと。唯一、彼がしないことは、ロイ・ビタンのピアノに飛び乗ることだ。
そして、この時の"Jungleland "でのサックスのソロは最も素晴らしい瞬間の一つだった。
このコンサートは、ジャクソン・ブラウン、グラハム・ナッシュ、ボニー・レイット、ジョン・ホールらが設立したミュージシャンの団体、MUSE（Musicians United for Safe Energy）によって開催されたものだ。最近、原子力の話題をあまり聞かなくなった。世間の関心は、地球温暖化など他のことに移っているようだ。しかし、もし私たちが新しいエネルギーを必要とするならば、スプリングスティーンとEストリート・バンドの "伝説の1979年ノーニュークス・コンサート "の無限のエネルギーを利用したいものだ。もしくは、この作品を見たファンが浮かべるメガワット級の笑顔にプラグインできればいいのにと。
ブルース・スプリングスティーン＆Eストリート・バンド伝説のライヴ完全版『ノー・ニュークス・コンサート1979』 OUT NOW！
2CD/Blu-ray,2CD/DVDには「チケット・レプリカ」とそれを入れる「ヴィンテージ風の封筒」、
2LPには「ポスター」(ジャケには写っていない右端のロイ・ビタンのお姿も入った横長)が特典として封入されています！
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●ザ・メイキング・オブ・『ノー・ニュークス・コンサート1979』（日本語字幕付）
●『1979年のブルース・スプリングスティーンとノー・ニュークス物語』（日本語字幕付）
●『ノー・ニュークス・コンサート1979』に寄せて(著名人コメント）
https://www.110107.com/bruce_1979_comment
