田中陽子さんのデビューシングル。
1990年に発売されました。
ホリプロ30周年記念タレントとしてデビューした彼女。
本人とリンクしたアニメ「アイドル天使ようこそ ようこ」が制作されるなど
かなり期待の新人としてデビューしました。
デビュー曲「陽春のパッセージ」(陽春で「はる」と読みます)
は、前述のアニメオープニングテーマとして、C/W「一人にさせない」
はエンディングテーマとして起用。アニメには田中陽子本人が
出演する「ヨッキュンコーナー」もあり、かなり「アイドル田中陽子」
とリンクした作品でしたね。
そんな彼女のデビュー曲です。
最初聴いた時、衝撃でした。
もう、これでもかってくらいコテコテに王道アイドルソングです。
思わず「そう、コレコレ。こんなの求めてたんだ~」と思いました。
歌唱もいわゆる「アイドル」していました。
決して上手いワケではないんだけれど、言葉をしっかり歌い、
少し高めの明るい声はアイドルソングにピッタリでしたね。
C/Wの「一人にさせない」もメジャーコードの明るい楽曲。
彼女の明るい歌声が映える名曲だったと思います。
本当に時代に恵まれなかったと思いますね。
時は1990年、いわゆる「アイドル冬の時代」です。
テレビからランキング形式の歌番組が次々と無くなり、
アイドル歌手が「毎週出演」出来る番組が無くなってしまい、
世の中も「アイドルは歌のランクが下」とゆー風潮が
流れていた頃でしたので、彼女が出演できたテレビは、
殆どがアイドルファンの為の番組だったから・・・。
それこそ80年代中盤、あと4~5年前だったら、
トップスターになっていたかも知れません。
それだけ、彼女の個性は高かったと思います。
まずはルックスですよ。いわゆる「普通のアイドルちゃん」
な顔立ちでは無かったんですよね。なんか、ちょっと一風変わってた
感じがしました。まあ、目の感じでヤンキーチックではあったのですが、
笑顔は普通に可愛くて、そのギャップが素敵だったな、と思います。
楽曲の戦略も面白かったです。
デビュー曲「陽春のパッセージ」から始まり、
2nd「夕陽のクレッシェンド」3rd「陽炎のエチュード」と、全て楽曲に
陽子の「陽」の字が入っていました。
そして、この楽曲がすべて「ようこそ ようこ」の挿入歌でもありました。
ホリプロも力入ってたと思いますね。
なので、そんなに売れなかったのが残念で仕方ありません。