室蘭港のいつもの場所で釣りをしていると毎回お会いする釣り人が居ます。
その人は投げ釣りではなく、ヘチに餌を落とし込む釣りをする名人で
必ずと言って良いほど型の良いアブラコなどを釣っています。
先日も軽く挨拶を交わし釣りをしていると「オッ!」と言う声が
聞こえたので振り向くと「これハチガラだよね?」と
針掛かりした20cmくらいの魚を指さしていました。
どれどれと近づいて見ると確かにハチガラ(ムラゾイ)でした!
室蘭がハチガラの生息の北限と聞いたことはありましたが
実物を見たのは初めてで思わず写真を撮らせて頂きました。
北海道ではこのムラゾイをハチガラと言いますがその語源は
ソイの種類でこれほど同一種の魚体の模様が多種なのは
この魚だけで八つの絵柄を持つからハチガラと言うらしいです。
ちなみに、この魚は最大でも35cmくらいで平均サイズは25cmほど
なのですが引きの力は抜群で、置き竿の竿尻を簡単に持ち上げて
しまいます。
生息水域はゴロタ場や岩礁地帯の比較的水深の浅いところで
磯カニや小魚などを食しています。
特徴としては浅いところで常に波に揉まれて居るせいか
鱗も固くそして生命力も強い魚です。
見てくれはソイ系の魚の割にズングリとしていますが
味は極めて上品な脂が乗った美味しい白身魚です。
しかし、残念なことに一般に流通することは極めて稀で
釣り人しか味わうことが出来ないと言っても過言ではないでしょうね