Rei Harakami /『lust』 | ongaku:キョウノイチマイby『飄逸庵』

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9月も半ばだというのに今日の日中は35度越えの猛暑。

 

21:00過ぎて書斎に入るもモワっとしている。

 

ガレージということもあり、そこここに隙間があるからか、デスクの下にカナヘビがいて驚いた。

カナヘビでよかった。かつてはカラス蛇の赤ちゃんが出没したこともあるし、たまにカニが歩いていることもある。

 

それにしてもこのモワっと感はいかがなものか。

 

20畳近くの広さに、高さが3メートル以上ある空間に6畳用のおんぼろのエアコンしかないので、扇風機を回しても全く涼しくならない。

 

幸いなのが今日聴いているのがこの一枚で良かった。

 

レイ・ハラカミが2005年にリリースした4枚目のアルバム『lust』だ。

 

レイ・ハラカミは日本のテクノ・エレクトロニカのアーティストだ。

残念ながら、2011年に脳出血で若くして亡くなった。

 

独特のフロウ感と、グルーヴがこういう日に涼しく感じさせてくれる。

 

彼の音の特徴は、透明感とフロウ感、不規則性を持つサウンドに、叙情的なメロディを感じさせてくれる中々いないエレクトロニカ・アーティストだ。

 

騒がしくないエレクトロニカ。

 

寧ろ、静寂さを演出してくれるようなインテリジェンスに溢れた作品が多い。

 

デビューのきっかけは1996年にケン・イシイのユニット”Flare”のリミックスを担当したことがきっかけ。

その後も、自らの作品制作とは別に、UAやくるり、Great 3、イルリメのプロデュースやリミックスで活躍した。

また、矢野顕子とのユニット”YANOKAMI”としても活動。

 

年齢は、わたしの3つ上で、40歳で亡くなった。

同世代のアーティストの早逝はショックが大きい。亡くなったのを聞いたときかなりショックだった。

 

本作は、上質な音使いで聴いていて心が癒される。

 

特質すべき曲は、細野晴臣の『終わりの季節』。

本家がポップなサウンドなイメージがあるが、レイ・ハラカミはこの曲を叙情的に演出している。

言葉少なに説明的でない歌詞だけに情感を感じ、思わず感涙しそうになる。

 

日本が誇るべきサウンドクリエイターの一人だ。

 

 

 

 

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