今日は『長崎原爆投下の日』。
現在、私が住んでいる町からもキノコ雲が見えたそうだ。
小さい頃は8月6日と9日は怖かった。テレビで特集を組んで熱量がまだあったからだ。
いつからかだろうか、こんなに特集を組まなくなったのは。
ご存命の被爆者も当時は子どもの方ばかりになってきている。このままでは遠からず『原爆の語り手』はいなくなるのでは無いか。
唯一、被爆国である日本。
昔話では無く、今でも核の恐怖である事を自分事として伝えなくては行けないのではないだろうか。
皮肉だが『プーチンの戦争』が続いている今、感心を持つことは大事な事だと思う。
そんな、少しナーバスな感傷を引きずりながら書斎に入る。
ライブラリー順に聴いていっているのだが、感傷とは似つかわしくない一枚だ。
だけど、湿気を含んだ暑さにはむいている一枚だ。
ジャパニーズ・ヒップホップがメインストリートに躍り出る貢献を果たした、リップ・スライムの2000年から2005年のグレイテストヒッツ・アルバム『GOOD JOB』だ。
グループとしてメジャーデビューして、メンバーも息の合った時代の頃の作品が集められているので捨て曲がない。
彼らの持ち味は、おちゃらけた面もありつつリリカルな面もあわせもつところが魅力だ。
正直、これ以降の彼らの曲はほとんど聴いていないと言っても過言ではない。
どうやら、2018年から活動を休止しているようだ。
メンバーも低音ラップパートのSUと、高音ラップパートのPESが脱退してしまったようだ。
『戦争』と彼らを強引に結びつけるなら、2002年にピチカートファイブのトリビュートアルバム『戦争に反対する唯一の手段は。ピチカート・ファイヴのうたとことば』で「nonstop to tokyo」をカバーしている。
この初のベスト盤を発表した2005年に入り、DJ FUMIYAが体調を崩し一時期グループから離脱する。
そう考えても、リップ・スライムの頂点はこの頃までだと思う。
リリックにしてもグルーヴにしてもこの作品に収録されている曲は完璧だ。
ジャケットカバーは赤塚不二夫のフジオプロダクションが手掛けており、彼らの雰囲気を良く表している。
またフレッシュな彼らのサウンドが聴けるのを楽しみにしている。