このアルバムを初めて聞いたとき、頭が混乱したことを覚えている。
ネオクラシックソウルの感が強かった彼女の作品が、この作品ではロック色が非常に強くなっていたからだ。
心境の変化は恐らく、若くして亡くなった彼女の最愛の旦那の死からの決別という思いがあったのではないだろうか。
その変化が音の強さとしてあらわれたものだと解釈している。
とはいえ、彼女の歌声はいつものように繊細な美しい歌声であり、根っこにしっかりとしたR&Bがあるのが解る。
曲調もマイナー調の曲もあるが、明るく力強い曲も多いのが本作の特徴だろう。
ファーストアルバムのような完成度の高いものとは言い難いが、新しいコリーヌを期待させてくれる良作だ。
まさにタイトルの通り、大海を感じさせる一枚だ。