現在、耳鼻咽喉科で『Bスポット療法』なるものを受けている。
アルファベットを間違えると、とんでもない間違いになるので口に出して言うときは相当気を使って言うようにしている。
上咽頭に炎症があり、蓄膿症と炎症のせいでアレルギー体質になっているのを治すためだ。
人間の身体はよくできていて、いや、出来すぎていて間違った信号を脳から出すらしい。その誘因になるのがこの上咽頭の炎症だそうだ。
私は先に述べた症状以外にも線維筋痛症という原因不明の激痛が体中を襲う病気もあり、この『Bスポット療法』で治った症例があると妻から聞き、勧められたのがきっかけで通い始めた。
『療法』といっても、方法自体はいたってシンプルで鼻の穴の片方にカメラを差し込んで、もう片方から薬を塗るための細いワイヤー状のものを喉元まで突っ込まれグリグリやられるだけだ。
うちの妻も受けているのだが、妻はもんどりうつくらい痛いと言っていつも憂鬱そうだが、私はまったく痛くない。先生も痛くて当たり前と言っているので私の方がおかしいのだろう。そちらのほうが心配になってくる。
ただ言えるのは、線維筋痛症の痛みに比べたら大概の痛みは痛みのうちに入らない。
線維筋痛症を見てもらっている先生には、私は痛みに対する耐性が強いそうだ。
それをはじめに聴いたときは信じられなかった。
昔から、割とすぐ「あそこが痛い」「ここが痛い」と言っていたからだ。
先生曰く、それはその時からすでに線維筋痛症の症状が出ていたのでしょうと言われ、なるほどと思った。
ただ、この『Bスポット療法』をやるようになって、一つ困ったことがある。
実際、肩こりや鼻の通りはよくなったのだが、問題が「鼻くそ」だ。
「鼻くそ」ほどやっかいなものはない。指の届く範囲で鼻をほじって、鼻くそを取り出した時の快感は誰しもが経験したことがあるだろう。だけど、中々取れない「鼻くそ」も誰しもが経験しているのではないだろうか。
あの、何とも言えないイライラは表現するのは難しい。
その状態がずっと続いているのだ。『Bスポット』してから。
ものすごい奥にある。
診察の時に先生にも相談をした。
「良くなってる証拠ですよ」
と、見当違いな答えしか返ってこない。
私はどうしたらこの奥底にある「鼻くそ」の不快感を取り除けるのかが知りたいのだ。
しかし、先生は満面の笑みで「良くなっている証拠ですよ」としか言わない。
だれか、教えてくれ。
この違和感、出来ればスポッと「鼻くそ」を取りたいのだ。
『Bスポット』だけに。
・・・・
・・・・
・・・・