2007年公開のアメリカ映画であります。監督は名優ショーン・ペンであります
yahoo映画の「解説・あらすじ」な
>すべてを捨てアラスカへと放浪の旅へ出た裕福な青年の心の軌跡を描いた人間ドラマ。ショーン・ペンが監督を務め、原作は冒険家ジョン・クラカワー著のノンフィクション小説「荒野へ」。前途有望な未来を捨て自由を選択したすえに悲惨な最期を遂げる若者を演じるのは『ロード・オブ・ドッグタウン』のエミール・ハーシュ。『ダーティハリー2』のハル・ホルブルックが、愁いをたたえた老人の役で登場。青年が足を踏み入れていく、美しくも厳しいアメリカの大自然の映像も圧巻。
大学を優秀な成績で卒業したクリス(エミール・ハーシュ)は車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。
ハッキリ言って、「大傑作」だな
ほら
よくさ
「自分探し」
って言葉がよく使われるでしょ⁇
今の日本では、残念ながら、ぶっちゃけ…
ギャグっぽく茶化したり、冷やかし気味に使われることも多いかな
けど、この「イントゥ・ザ・ワイルド」という映画なんだけど
『ガチ極限的自分探し映画』
なんよ
さらに言えば…
『命懸けの自分探し映画』
とも言えるかな
え…と
これ、間違いなくメチャクチャ「ぐ…っ」と来る作品よ
「哲学」
が凝縮されとる
つまり「いかに生き、いかに死ぬか」よ
さて
今、真冬の12月でしょう⁇
ふいに肌寒さを感じで「イントゥ・ザ・ワイルド」のことを想い出すとさ
あの映画の中の「極寒」と「死の足音」、さらに「生の意義」とか、なんか、映画から授かった残酷な結末の余韻や、胸が張り裂けそうな感動が背筋から、いや、背骨の中をズキズキと痛みながら遡求してくるのを感じるんだ
とにかく
「胸が痛すぎて、息が詰まる」
けど
主人公の彼には「そういう生き方」しか出来なかった…とも痛切に感じて、幾度も幾度も行き場のない感情に囚われる
「無限なる苦悶」
に囚われるわけ
いやぁ
ぶっちゃけ、かなり辛いよ、この映画はさ
大作ハリウッド映画とは正反対に位置する「考えるアメリカ映画」であり、
「人間ドラマ」に真っ向から挑んだアメリカ映画としては、最上位に君臨する映画だと思うなぁ
あのさ
人間はみな「考える」
つまり
「どう生きたいか、どうなりたいか」について
また
「なにを見つけたいのか⁇」
…と、そこまではみんながたどり着く
けど
「その先」はあまりに険しい
その育んだ「夢」や「理想」は、あまりに手厳しい「現実」や「社会」や「他人の思惑」なんかの前に折り合いをつけねばたち行かなくなるからだ
しかし
あえて、そこに戦いを挑む…ことは、「変人」「アウトロー」「はみ出し者」のレッテルを貼られる覚悟が必要になるし、また、そもそも、そんな「他人の視線」ごときが気になるようでは「その先」には一歩も進めない
この映画の主人公は「本当の自分」を見出してしまうが故、「わずかな嘘にも耐えられない」という堅物であり
まさに、痛々しいほどの「純潔」を貫くほか「自分を保てない」のだ
彼は世間や社会から「逃げた」わけではない
これは「哲学」の問題でもあり、「既存」や「かくあるべき」への決別…というか、いや、すでにそんなものは「些細なこと」という前提で「彼」は存在している…ということか
このあたりは鑑賞してからかなり経つからぼやけちゃうけど
いずれにせよ
「そういう生き方しか選べない人」
という主人公の映画は数多あれど
その存在感が等身大にして、また、その「生き方」がこちらに棘のように突き刺さる
…という映画は稀だと思う
だって「他人事」とは思えない痛切がある
理解してあげられないけど、同じ道は選べないけど
「わかっちゃう」
という特殊な構造を前に、僕は愕然としたんだ
マジで涙が溢れるよ
これもまた、もう一度観たい映画の筆頭だな
2007年の頃は、もう大人になってたから
願わくば、もっと若い時に観たかったなぁ
いや
巡り逢えただけでも感謝すべき「映画」だと噛み締めるべき作品か
ありがとうございます
御愛読感謝