映画「ゴジラ -1.0」
えーっとですね
これ、パニック映画じゃなくて、「反戦人間ドラマ」でしたわ
そういう意味で、やっぱり、「シン・ゴジラ」を超えてるっていう評価があることに、なるほど、ある程度は納得できましたな
いざ、自分で鑑賞して比較・評価してみると、やっぱり「生きるということ」という普遍的なるテーマに真っ向から挑み、かなりの説得力を持たせたという意味において、やはり、「シン・ゴジラ」よりも「ゴジラ-1.0」の方が優ったかな…⁇ とは感じましたな
オタク感満載の緻密なるエキセントリック怪獣映画
×
国家観まで考えさせる人間ドラマ重視の怪獣映画
…って感じかな⁇
まぁ、これは好みはそれぞれでしょうけど
さて
この「ゴジラ-1.0」の時代設定は敗戦間際の1945年からスタートなんだよな
そういう「過去」と「歴史」を含め、現代の我々は映画を通じて「国家的危機」と向き合う…という構図になるな
今や
かつての「大東亜戦争」は彼方に行ってしまい、また、それを知っている世代の方々がほとんどおられなくなる一方で…
ロシアによるウクライナ侵略、中国によるあからさまな覇権主義の台頭、さらに、北朝鮮の露骨なる核戦略路線、イスラエルと武装勢力ハマスの衝突…と「戦争の恐怖」を見て見ぬふりはできない状況に日本はおかれてます
日本は「国防」と「安全保障」と真っ向から向き合わなければならん
もっともっと危機感を持たねばならん、「国防費増強止むなし」…という考えが僕の立場なんだけど
「自分の国を自分で護る備えを国家がしなくてどうする⁈」
って、僕は思うけども
しかしながら
こういうあったり前な「考え」を示すと、右翼的とか軍国主義的とか言われちゃうんだよなぁ
(~_~;)
ただね
「ゴジラ-1.0」はこのあたりに対して、わかりやくて、賢明にして、熱くてグッとくる答えを提示してくれる
「子供たち、家族、同胞、そして、未来のために戦う」
と謳ってみせる
山崎監督はここで敢えて「日本国の為」にとは、あまり匂わせない
もちろん、左翼的に「日本クソ喰らえ」とも言わない
ただ
「日本を護るために戦ってくれた、先祖や先人のみなさまへの敬意を表する」
という演出に徹した、と
歴史認識問題や政治論争にならないよう、うまく絶妙なるバランスをとったなぁ…と
でも
逃げても誤魔化してもいない…と感じたのは、やはり、最後の場面にあった「敬礼」の場面だったかなぁ、と
以下、【ネタバレ】あり
これ、最初、僕は誰に対して「敬礼」してんのかなぁ…⁇ と感じたのよ
撃退したゴジラに対して「敬礼」はしまい
「特攻」したように見えたけど、実は脱出した主人公に対しての「敬礼」か⁇ とも考えてみたけど、なんかしっくりこない
これって
やっぱり、「日本に生まれたことを感謝する」って意味なのかなぁ、と
思想的な偏重や極端もなく、ただ、今、こうして暮らせているという日常に対して、また、「今に繋げてくれたすべて」に対して「感謝」と「敬意」を示した…と考えると、スムーズかなぁ、と感じましたかな
「今日という奇蹟」を噛みしめる
つまり
偶然に「今日」があるわけではない…と
絶妙な表現を見事に描いたなぁ、と感じました
ど真ん中に球を投げ込まれた…と感心しました
難しいのよ、このあたりの表現ってさ
たぶん
どっち側の方もフラットな気持ちで鑑賞できたんじゃないかなぁ⁇
何言ってんだよ、商業映画なんだから「中立」は当たり前じゃんか⁇
と、思われるかもしれませんが、このバランス感覚は本当に難しいと感じます
まさに、目を閉じて「針の穴」に糸を通す難しさ…だと僕は感じたなぁ
で、山崎監督は見事にそこを「通した」上で、単純な「反戦表現」に留まらない「未来への責任」と「生きているという奇蹟」を感動的に描き切った…と
ちょっとでも「偏る」と批判の種にされちゃうからなぁ
ってことで、評判通りの納得感ありましたわ
^_^
昨日は水曜日で映画1200円の日でしたのですが、わざわざお安い日に観てしまい、ちょっと申し訳なく感じましたわ
(^^;;
御愛読感謝