[もう一度観たい映画]「二十四の瞳」木下恵介監督が浮かぶ | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?




今日の「もう一度観たい映画」は…




二十四の瞳

木下恵介監督作品

高峰秀子、天本英世、笠智衆、田村高廣 他出演

1954年公開の日本映画




以下はYahoo映画のあらすじ


> 壺井栄の同名小説を木下恵介が脚色・監督した日本映画の名作。1987年には田中裕子主演でリメイクされた。また2007年にはデジタルリマスター版が制作されDVD発売と劇場公開がなされた。大石久子は昭和3年、新任教師として瀬戸内海にある小豆島の分校に赴任した。久子が受け持つことになった一年生は十二人で、みな澄んだ瞳をしていた。やがて久子は本校へ転任することになった。しかし貧しい村の教え子たちは、一人として望み通り進学することができなかった。戦争をはさんで島の分校に戻った久子は、そこでかつての教え子たちと再会する。




本日は終戦記念日であります


あのね


その日が近づく度、頭に浮かぶ、ある美しくて尊い映画がある





「二十四の瞳」





ぐぐぐ…っと痛みを堪えながら


無慈悲なる戦争とその無念を、まるで、囁くように、心の一番奥まで響かせてくれる…


そんな映画


これはまさに、奇蹟の映画だと思う


声高に叫ばず、日本の原風景たる季節と情緒、その美しさを存分に描きながら、そして、戦争の悲惨と無益を描き切った傑作


そして


映画の中に流れる「時間」の流れ…


これほどまでに「劇的」なるものを僕は知らない


確か


「海の姿も… 山の姿も… 昨日と変わらぬ今日であった…」


…だったと思う


この「言葉」が、二重に、三重に、その意味合いと重みが移ろってゆく…




確か、横浜は黄金町の名画座で、「デコちゃん特集」のスクリーンで観た覚えある


この大傑作をスクリーンで観らたことの喜びは今なお色褪せない


モノクロームでありながら、記憶の中の小豆島は色鮮やかか…


田舎のありふれた平穏を、時代と戦禍が踏み躙る


この世界の「非業」と「残酷」をこんな切り口で描き切る、という奇蹟…


詩情豊かに反戦を描く…ということへの抵抗感がある方もおいでになるかもしれない


けど


では、なぜ、こうも魂に響くのか⁇


そして


映画はそんな「残酷」な世界を健気にも慰め、その痛々しい傷を塞ごうと懸命になる


愚痴をこぼさず、黙々と、ひたすらに、唇を噛みながら、祈る


涙無くしては観られない


若かりし頃、僕は自分が日本人でよかった、とはあまり思えずにいたのだ


けど


生まれて初めてそう感じられたのは、この大傑作を観た後だったような気もする


人生の価値観を変えるほどの大傑作映画だと思う


これもまた


死ぬまでに観るべき映画の一本だと思う


最後に…


なぜ、二十四の瞳…かと言えば


まぁ、そういうことっ


♫お〜いし、こいし〜


泣けますっ‼︎


御愛読感謝