辰吉丈一郎とジョン・カサベテスの類似性を想う | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?


これ、僕の大好きなジョン・カサベテスの映画なんですが、DVD持ってます

何度も観てます

奇妙な小劇場のオーナーがギャンブルで大負けして負債を背負い、その代償として劇場を守るためにある中国人の殺害を請け負う…というストーリー

なんか、こう書くとかなりダメな男の話だなぁ

(^ ^)

ただ、この作品の魅力は場末の舞台の出し物にある

何というか、悪趣味というか、マニアックというか、奇妙というか…

ただ、沁みいる…

ぶっちゃけ、アクション映画としてはかなり稚拙な部類に入ると思います

でも、ジョン・カサベテスはアクション映画監督ではない

愛…の哲学者、であり、愛…の探求者、なのであります

この映画における、ジョン・カサベテスによる愛の流儀とは、舞台と演劇へと向けられ、その先には「生きる意味」としての原動力たる「愛」の全う…がある、と思います

先日取り上げた 辰吉丈一郎50歳「世界王座とって引退」…を想う 5/16記事 に通じるものを感じます

自分を保つためには、それを全生涯を賭して、探求・希求せずにはいられない

立ち止まってしまうことは、死と同義

愛の哲学…とは、なぜゆえにこうも難解にして、かくも苦しいものなのか?

ジョン・カサベテスの映画は常にそこで悶え続ける

まるで、発狂した鳥のように、暗澹たる虚空を延々と旋回し続ける

なぜ、伝わらないのか?

なぜ、壊れてしまうのか?

なぜ、消えてしまうのか?


ジョン・カサベテス最大のヒット作「グロリア」は唯一エンタメ性にやや傾いているが、そのほかの映画はどれもこれも胸が張り裂けるほどのプレッシャーを与えられる作品ばかりだ

観るのが辛い、耐えられない

ぶっちゃけてしまうと、なにをやっているの⁇  なにが言いたいの⁇ という瞬間も多々ある

が、その瞬間を生きていたジョン・カサベテスはそれを撮ることしか出来なかった…という感覚がビシビシと痺れるほど伝わってくる

で、僕にとってその感触は、辰吉丈一郎さんの50歳になっても「もう一度世界王座とってから引退」発言とまざまざと重なる…のだ

わかるかなぁ〜⁇

こじつけてる?

いやぁ、偏執的なる希求と切望に、僕は神々しいほどの残酷と崇高を見てしまうのだ

わかるかなぁ〜⁇

哲学…と呟いてみる

(^^)

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