…昨晩のWBA世界ミニマム級タイトルマッチ、新井田豊×エリベルト・ゲホンはチャンピオン新井田選手のV6防衛成功、完璧判定勝ち、KO予告を実現させることは出来なかったが、その『心意気』が視聴者・観客に十分通じる内容の良いタイトルマッチであった…
が、しかし、である…
僕のブログに書き込みを頂いた多くの方に、僕の地域では放送がありませんでした、そうですか、成功でしたか、見れなくて残念… また、どうして!? どうして観れないの、世界戦なのに~!? と、なんとなく気になる声が上がっています…
NTV系列、関東ローカル…
それも深夜午前2時過ぎとかなんとか…
いくら土曜日だって言っても…
新井田選手は派手…ではない。V5を果たした時点でもその認知度は残念ながら低い…
また、日本で2度目の開催となった正規王者×暫定王者による王座統一戦…VS高山勝成戦も同じような深夜放送でしたね…
試合後の「度を越えた物言い」等はありましたが、その戦いそのものは後々まで語り継がれるべき接戦、名勝負となったものの、しかし、それが世間的にクローズアップされることもなく、また、残念なことにその暫定チャンピオンであった高山選手にギャラ未払い事件が発覚、また、所属の名門グリーンツダジム…経営難が公に、高山選手は移籍の道を探すも、『移籍金』問題が取りざたされて…と、あまり景気の良い話は全くない…
…で、新井田選手が防衛を果たしたことで、さらに現実味をお帯びてきたのはWBC世界ミニマム級チャンピオン、イーグル・デーン・ジュンラパン…との2団体王座統一戦…ですが、さて、皆様ご存知の通り、かつての「イーグル京和」選手ですが、スポンサーである京和建物との契約が切れ…(事実は別のところにもあるようですが)、これまた景気の良い話ではない…
最近、ボクシング界に流れるニュースと言えば、なんだか「不景気な印象」のものばかりだ…
ようやく決まったWBC世界フライ級タイトルマッチ… 内藤大助×亀田大毅であるが、チャンピオン・内藤選手のファイトマネーが『歩合制』だなどと記事になったり、また、それが理由で宮田会長との『不仲説』が流れたり…とこれもなんだか、嬉しくない… 景気悪い…
まぁ、内藤大助選手をベンチャー企業300社がバックアップ!!! …なぁんて嬉しい記事も上がってましたが、これも「瓢箪から駒」的な記事でした…
さて、MXテレビが中継した内藤大助×ポンサクレック3ですが、これ、放映権料ゼロだったとか雑誌で読みました…
MXテレビが負担したのは生放送のために掛かった実経費のみ…
世界タイトルマッチも変わってしまいましたなぁ…
この総体的な不人気…とは裏腹に、ボクシングファンにとっては好景気な状況が続く…
それは世界チャンピオンの数であり、亀田一家がついに本当の実力を曝け出す時がきた…的な「話題性的好景気」である…が、しかし、その亀田以外の世界戦が必ずしも地方に住む方には観られない状況…
それも、世界戦なのに… せめて世界戦くらい… 世界戦くらいまともに見せろバカヤロー!!!! なのである。
ボクシングファンはごく少数派となり、世間的な興味は失われたまま…
世界戦をゴールデンタイムで!!! …と訴えても、残念なのは『需要と供給のバランス』…がマニアと世間の間で崩れているこの状況はどうにもならない…
そして、この失われたボクシングファンと世間のアンバランスであるが、根っからのファンには奇妙に映るものであります。
つまり、対戦相手を厳選して「限りなく負けないであろう相手」を呼んで、さも『強敵のような虚像を捏造』しながらゴールデンタイムに放送を続けるTBSですが、人気低迷の亀田一家『ヨイショ中継』を未だに真顔で続けているわけだが、この「亀田祭なるノンタイトル10回戦」が放送されるのに、世界戦が中継されない… 世界戦なのに… ミニマム級って言っても「世界」なのだ…と漠然と僕たちは考えるし、思い当たる…
でも、V6達成の新井田豊選手よの『技巧と意気込み』よりも、亀田兄弟の『実力不相応な暴言と拙戦』の方を世間が選ぶのだから仕方が無い…
しかし、この矛盾も理不尽ともとれる状況…をなじろうにも、その矛先はうまく見つけられない…
テレビ局を名指しで訴えてところで、『儲からなければできない』…のが市場経済の基本…
ファンはどんどん隔離されてゆき、すなわちその『隔離化進行』が意味するもの、マニアックな方向性の進行、さらに、権威と歴史が埃塗れになってゆく…って印象ですねぇ。
新井田選手はよくこのような表現を受ける…
『孤高の天才チャンピオン』…
人を、いや、ファンを突き放したような印象を与えてしまっていた新井田選手であるが、今は「必死」である。
その『想い』を伝えようと、目で観てわかるボクシングを模索し、さらに実践し、そして、結果を出そうともがき、あがいている…
その世界チャンピオンの姿に僕は胸を打たれたわけであるが、その『懸命な戦い』が、全国に届かないのは切ない…
今や、ボクシング中継はCS放送に加入しないと観られません…
ま、逆に言えば、今までは観れなかった関東地区オンリーの興行が関西で観れたり、その逆が実現したりとまた、驚くほど見れるのが『今』なのですね…
でも、お金が掛かるし、なんだか、変な感じが残る… その『違和感』とは何か?
熱心な局部的なファンには満足を与えてくれる状況でありますが、これ、ファンの細分化が進んでいるような印象が強い…
さらに言えば、どの分野にもいえることですが、多くの人々の主観が「同じ話題」を共有できる時代ではない…って、言えますよねぇ…
つまり、僕はプロ野球に全く興味を失ってますが、ジャイアンツが勝っても負けてもどうでもいい、あるいは、いつかの山口百恵や松田聖子のヒット曲のように誰でも口ずさめる「みんなの歌」はもうない…って言うか、要するに、『輪島功一的世界王座獲得・陥落』のように、日本中のお茶の間の興味を奪うほどの人気を期待してはいけないのですね…
それを基準に現状の『ボクシング不人気』を嘆いてはいけない…
また、その後の、辰吉丈一郎、畑山隆則、鬼塚勝也…的人気ボクサーたちの全盛期と『現状』を比べるのも正直辛いところですね…
つまり、テレビ局に期待してはいけない時代、あらゆる分野のマニアに対してサービスが充実し過ぎる時代に、これからのボクシング界はどのように『ボクシングの素晴らしさ』を訴えて行くべきか…?
ファンも地道に会場へ足を運ばなくてはいけない… 僕たちにはそれくらいしか出来ない…
でも、チケットは高いし、興行も長いし、平日だったりするし…
難しいものですな…
せめて世界戦くらい全国で生中継しろヤ!!!! …と叫びたいが、ボクシング不人気の根幹を考えずにいっても仕方ないのが残念な現状…
CS放送(スカパー)でボクシングを見る僕は、そんなことを思いながら肥大化したチャンネル群にうんざりする…
今や、人間の趣向も興味もバラバラだな…
共有することの難しさ、分かち合うことの難しさ…を痛感する瞬間である。
昔はボクシング世界タイトルマッチ中継があった夜は、よく、お隣さんの家の窓から日本人選手に声援を送るお茶の間絶叫が聞こえてきたものである…
浜田剛史さんがアルレドンドを1RKOで屠った夜、僕は確かに聞いた覚えがある、どこかのお茶の間から聞こえてきた絶叫…
「バンザーイ、バンザーイ!!!」
え? 大袈裟ですか?
いや、僕は覚えているんだけれど… 確かに聞いたよ、間違いない…
YOUTUBEで見つけたWBC世界ジュニアウェルター級タイトルマッチ…
チャンピオン レネ・アルレドンド × 挑戦者 浜田剛史 http://www.youtube.com/watch?v=On0y75JGksA
何度観ても、叫びたくなるなぁ…
御愛読感謝
つづく