こんにちはおねがい

東大阪病院 看護部 緩和ケア病棟の看護師Aです。

  
みなさんは、「緩和ケア病棟」ときいて、どのようなイメージを持たれていますか?

私は、緩和ケアはイメージできても、どのように患者さんが過ごされているのか実際に現場に足を踏み入れないとわからないというイメージでした。

今回は、当院の緩和ケア病棟が少しでもイメージできるよう、ご紹介したいと思います。 
 
☆病棟に流れる「音」☆ 
私が勤めていた前職場は、心電図のモニター音や輸液ポンプのアラーム音など、医療機器の音が常に鳴っていました。しかし、病院見学で当院の緩和ケア病棟を訪れたとき、医療機器の音はなく、音楽が流れていたことに驚き感動したのを覚えてます.

(心電図モニターを使用しない理由はこちらの記事をぜひご覧下さい→メモ急性期病棟から緩和ケア病棟へ)。 
また、CDの音楽だけでなく、医師が奏でるピアノの音も流れることがありますおすましスワン

 

 

先月とても微笑ましい場面がありました。医師がピアノを弾いていた際、リハビリを兼ねて歩行器で看護師とともに男性の患者さんがデイルームに出てこられました。何やら医師と患者さんで会話されており、私は夜勤の情報収集をしていると関西の某球団の球団歌のピアノの音と患者さんの歌声が聴こえてきました。私たちは思わず手を止め、手拍子や合いの手を入れつつ、歌いきった患者さんは満面の笑みでナースステーションに手を振っておられました。 

 


☆思いがこもった「香り」、癒やされる「香り」☆ 
2月某日、リハビリスタッフと女性の患者さんが一生懸命ある物をつくっていました。

 

 

ナースステーションに漂ってきたのは、焼き立てのクッキーバレンタインのいい香り!バレンタインデーに旦那さんへ贈るクッキーを作っていたのです。半身がうまく動かせない中、一生懸命作ったクッキーは、とてもおいしそうでした。当日旦那さんは、クッキーをすごく照れくさそうに受け取っていましたが嬉しそうな表情をされていました。 
 

また当院では、患者さんの希望でリハビリスタッフがアロママッサージ香水を提供しています。病室に入るとフワッとアロマの香りが漂い、浮腫んだ手足を好きな香りでマッサージ受け、身も心も癒されているようです。 
 

このように緩和ケア病棟での生活が充実したものになるようリハビリスタッフも日々関わっております。 
 


☆全室個室だからこその、それぞれの「空間」☆ 
緩和ケア病棟は、全室個室です。

 

 

個室のメリットは色々ありますが、患者さんのプライバシーが守られやすく、面会の来られた家族と気兼ねなくお話ができます。好きな演歌を流したり、「推し」のアイドルや球団のグッズを飾ったりされ、患者さんを知る中で会話のきっかけにもなります。無機質になりやすい病室が、好きなものや慣れ馴染んだ物を置くことで心の癒やしになっているのだと思います。 
先日大阪では天神祭と淀川花火大会花火が開催されました。病室によってはお部屋から花火がきれいに見ることができ、部屋の電気を消して拍手しながら花火を楽しまれた患者さんもいらっしゃいました。 
四季を感じるために、病院周辺の桜並木を花見したり、七夕祭りやハロウィン、クリスマスなど季節ごとのイベントをリハビリスタッフと協力して開催しています。

(移転前 旧病院での→メモ七夕イベント)

病院にいながらも季節を感じることができるのは素敵だなと感じます。 


いかがでしたか・・・

東大阪病院の緩和ケア病棟を少しでもイメージしていただけたでしょうか? 

 


 

私は緩和ケア病棟で働くようになり、音、香り、空間を新たに意識し始めました。

患者さんやご家族に緩和ケア病棟で穏やかにお互いの時間を大切にしていただけるよう、日々学びながら、患者さん、ご家族にご協力ができればと想い、これからも取り組んでいきます。 
 
 

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