おはようございますびっくりマーク
東大阪病院 5階 慢性期障害者病棟の副師長Nと申しますニコニコ

 


新卒看護師として東大阪病院に入職し、20年が経過しました。

楽しい時も辛い思いをすることもたくさんありましたが、いろいろな出来事が看護師として大切にしたいこととして今に繋がっています。
少しお付き合いください。

私が看護師として大切にしたいと思っている事は「本人を尊重して大切にすること、その人らしい最期を迎えられるようにサポートをすること」です。

新人の頃は「患者さんに寄り添う」という思いを持ってやっていました。しかし長い年月の中で、今でも忘れず心の中に残っている経験が現在の大切にしたいと思えることとなっています。
 

60歳代の男性で病状や介護状況により自宅退院の困難な方がいらっしゃいました。その方はすごく気難しく、あまり自分の本音を話そうとされる方ではありませんでした。たわいもない話しだけする日や受け持ちでしっかりケアをする日など、毎日その方のところへ通っていました。ふと何気ない時に本人から「家のベッドで寝たいし、飼ってる犬に会いたい。もう会われへんやろな。」と話されました。こんな事を言う方ではなかったため家族に協力を依頼、主治医や上司、担当リハビリさんにも協力してもらって寝たきりのご本人さんを遠方の自宅へ一時外出することが出来ました。ご家族もとても協力的な方だったので、一時外出を2回実施し、外出困難となった時期には当院の外に連れ出して飼い犬も含めた家族時間を作りました。亡くなる数日前にご本人が「ありがとう」と少し微笑みながら言ってくださり、ご家族から後悔なく見送る事が出来てとても良かったと言っていただきました。
 

この経験以外にもたくさん心に残っている患者さんはたくさんいらっしゃいますが、私自身の背中を押してくれ、看護の楽しさを教えていただく経験となりました。看護師として働く中で、楽しさややりがいを感じるタイミングは人それぞれ違い、そのチャンスはいつどこで誰からか分かりません。もしかすると患者さんではなく、周囲のスタッフからという場合もあると思います。


慢性期病棟は「良い退院」だけではなく、亡くなって退院される患者さんも多くいらっしゃいます。患者さんを尊重すること、その人らしく生活送ることが出来るかは永遠のテーマであり、正解は患者さんご本人が持っておられると思います。

 

私自身は現在管理職として、伝え、教える立場であり、患者さんだけではなく一緒に働いているスタッフにもこの気持ちを大切にして関わるようにしています。

 

去年10月1日に東大阪病院は新築移転をし、以前は不便であったナースステーションから病室までの動線が、4方向から向かえるようになり、動きやすさが格段に良くなりました。

患者さんのためにこれからも働いているスタッフとともに歩んでいきたいと思っています。

 


仕事も大切ですが、自分自身のリフレッシュも大切にしたいですニコニコ

写真は子供と王子動物園やアンパンマンミュージアム、USJなど行った時の一枚です。

コロナで季節を感じることがなかなか出来なかったので、今年はぜひ季節の変化を楽しみたいと思っていますアップ

 

 

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社会医療法人有隣会 東大阪病院は地域住民のみなさまの多大なご協力を頂いて、2023年10月に移転し、新病院で新たな出発をすることになりました。
引き続き地域に根差した、よりよい診療を目指してまいりますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます