こんにちは
東大阪病院 感染管理認定看護師です
最近、マダニを媒介とする感染症が増加しており、時に重症化する例もあり、
問題となっています。
感染症が増加している要因は、アウトドアのレジャーやリゾート開発でマダニに
出会う機会が増加したこと、減反政策、農耕地の荒廃によるマダニ生息地の増加、
狩猟の抑制によるマダニの吸血源となる野生鳥獣の増加といったことがあげられます。
(出所:日本皮膚科学会)
病気を正しく知って、適切な予防と行動をとり、感染症から身を守りましょう!!
マダニについて
マダニは8本脚からなる節足動物で、昆虫ではなくクモやサソリに近い生き物です。
一般に家の中に住むダニ(イエダニやヒゼンダニなどの微 小ダニ)とは違って
固い外皮に覆われ、大きさは吸血する前のもので約3~4mm、イエダニといった
微小ダニの約8~10倍に相当します。
春から秋(3~11月)にかけて活動が活発になりますが、四季を通じて活動する種類もおり、
主に山野に生息しています。
日本では47種の生息が確認されているそうです
多くて一生に3度、主に小動物(ノネズミ、小鳥)から吸血し、幼虫→若虫→成虫へと
脱皮します。
雌成虫は産卵のためにさらに中、大動物(ウサギ、シカなど)へ寄生吸血します。
その際に、たまたま人間が接触するとマダニに刺されることがあります
マダニの感染経路は
マダニは通常山の中や藪、草むらなど鬱蒼とした場所に生息している生物です。
イエダニと違って肉眼でも確認できる大きさのダニで、肌を露出しているとその部分が
咬まれて血を吸われていくことになります。
このときにウイルスが侵入してマダニ感染症が引き起こされます。
行楽シーズンになって、山登りをするときに、適切な服装をしていないと、マダニに
咬まれてしまうことが多くありますが、ときには犬などの動物から人にマダニが移り、
マダニ感染症にかかるケースもあります。
マダニに触れただけでは、感染症は発症しませんが、移ってきたマダニに咬まれて
しまうとマダニ感染症にかかってしまいますので、くれぐれも注意しましょう