民主主義というものの、隠れテーマは「平等」である。
だが現実には、平等なんかどこにあるんだかよくわからない。
リーダーといわれる人たち、生まれながらにそうなのか、リーダーとして育てられるものなのか
むしろ庶民の中から突然現れるのか
一方、そこそこの立場にいるのに、人の役に立たないもの、全体の調和を乱すものも、けっこういて、
しかもそれが、ちょっと見ているくらいでは、わからない
世界には、階級が厳然としてある国の方が多い。
カネ(財産)もチエ(教養)も、うまいぐあいに相続されるようできているのが資本主義だ。
もちろん、資本主義には多くの利点がある。だから、人類が地球を覆いつくすことができた。
地球を覆いつくして、いま行き詰っている。
現代という時代と資本主義には、構造的な欠陥がある。
かつてそれに対抗しようとした社会主義といわれる仕組みは、生産の革新を生むことができず、息の詰まるような管理社会に堕していった
別の、新しい仕組み、民主主義の中からあらわれて、圧倒的な支持を得て人々が幸せになる仕組みが
そろそろ主流になってもいいころだと思う。
(私自身はベーシックインカムに希望を感じている)
さてそれで
現代という時代と民主主義にある、構造的な欠陥
私は「かきくけこ」の5文字で理解し記憶しているので
それを披露する。
か・・・拡大再生産
資本主義のキモは、生産と流通で、つまりは、設備を揃え、人と材料を集め、大量の成果を多数に売り、その利益を「さらなる大量生産」につなぐことである。
「際限のない拡大」が資本主義の宿命で、地球環境の限界が明らかになっているいま、資本主義の最大の欠点だと思っている。
き・・・競争礼賛
競争のストレスの中から、「よりよい状態」が生まれてくるという妄信がないか。集団戦の勝利が個人の幸福に優先していないか。
もちろん正しい競争には大きな利点があるが、現実は、ルールなき「マウント合戦」でしかない。いまだに武力が国力だと思い込んでいる人も多い
く・・・黒い箱=ブラックボックス
拡大再生産と競争を背景に、人は、情報を隠すことと暴くことに懸命になる
技術の核心は、公開して特許を取るものではなく、秘守契約の中で、組織を支配するものとなっている
け・・・計算
カネや人数、計算できるもので「価値」を測りたくなってしまう
形のない幸福を味わうことを忘れて、数字に安心していないか?
こ・・・効率追求
成熟社会に、イノベーション(革新)はなかなか起こらない。
そのため、より小さな投資でより大きなものを回収しようという「効率」が、人間関係や仕事の現場を覆いつくそうとしていないか。
医療や教育、人の心を伝えるべきサービス業で、効率を追求することは恐ろしいことだと思う
当たり前のように思っていることに、疑問をさしはさんで
本当にこれでいいのだろうか、と考えることが
すなわち「哲学」であろう、自分の役割であろう、
そう思っている。