アフターコロナ(AC)の前に、WC=「ウィズコロナ」の時代が2年間ほど、
などと書いている人もいるが、
2020年現在、すでにコロナは出現し広まってしまい、
出現してしまったウィルスは、けしてなくならない。
人類の方で、免疫や治療法を工夫することができるだけのことで、
ACとは、イコールWCである。
ACと別に「WCの時代」など考える必要はないと思っている。
さて、前回書いた「動かない人々」の影響は、
まずはネットへの依存に出てきた。
マスクや消毒液がどこに売っているか、値段はどうか
旅行業、観光業が壊滅的だ、取引先は大丈夫か
行けるところはないか、行っても大丈夫か
続いて、ちょっと高度なIT業務システムに、社会は依存せねばならなくなる。
中小から零細まで、いまだに紙ベースですすめられていた、営業、受発注や企画などといった事務仕事を、オンラインで完結させる仕組みが要るだろう。
学校の授業をオンラインで進めるための仕組みも、サーバー(学校)とクライアント(生徒)双方に必要になる。
いままでも「急激に進んでいる」といわれていた、いわゆる「IT化」が、必要不可欠な社会インフラとなり、
欠けているところには、公費をあててでも装備されるだろう。
立体映像や動画、ロボットもまき込んだ「ヴァーチャルリアリティ=VR」の試みも、進むだろう。
システムがさらに低価格化し、既存のSNSやスマートホンに「追加機能」として装備されるのではないか。
医療やエンターティメントなどの「特殊なジャンル」ではなく、
考えてみれば、普通のコミュニケーションに、すでに活用されているからだ。
金融や決済のサービスは、数字優先の世界だから、
もともとIT化と最も相性の良いビジネス分野である。
スマホの普及で、「セキュリティ・個人認証」の垣根が低くなり、
多種多様な「なんとかペイ」が、急速に普及した。
経済活動をマクロで見ると、事実上、決済手数料は消費税の上乗せとして機能する。
キャッシュレスであるための「費用」と「収益」は、早いうちに「社会化」した方がいいと思うが、
そのためにも、ベーシックインカムを、というのは少し説明が必要なので
この件は、このシリーズの後半に書きたいと思う。
私の実感であるが、
ネットはすでに、学校が休みになった3月から、オーバートラフィック気味である。
先日、zoomを使った「オンライン飲み会」なるものにも参加してみたが、
昼間の会議と違って、音声も動きもぎくしゃくしていた。
需要の急増に、設備が追い付いていないのではないか?
世界的に様々な活動が「自粛」されているために
ネットの情報流通量は逆に「拡大」しているはずだが、
今のところ、大きなトラブルはなさそうだ。
コロナ禍は、この業界にはプラスのようにしか見えぬ人もいるだろう。
そんなわけにはいかない。
逆に、googleなど、広告収入にたよるビジネスモデルは、
広告によって「人を動かしていた」業界からの出稿が大きく減り、
コストはかさむのに、収入が減る事態になっているはずだ。
ネットのトラフィックは、
一時的に増えた、ではなく、これまでも順調に増えてきたものの
さらなる爆発的な成長であろう。
質的な変化も伴うだろうし、
いよいよ人類はネット社会に「依存」せざるを得なくなる。
常々懐疑的な発言を続けてきた「5G」も、意味を持つだろう。
そして、便利さと裏腹に、私たちのプライバシーは「公開・社会化」していく。
次回はそんな話だ。
(画像は、2月のNHKローカルニュース。
「ネットで確定申告」キャンペーンに駆り出された、朝乃山関)