さあいこ塾の基本となる「修身」では、吉田松陰がいうように、自分の命を何に、どう使うかを問う。

昨日は、親戚の葬儀の後、
夜のNHKスペシャルで、被災者支援活動に奔走した看護師の、最期の日々を見た。

ともに、癌であった。
末期、痩せて小さくなり、骨ばかりの浮いて見える体は、正視するに辛いものである。
けれど、これが現実だ。
癌で死ぬのではない。死ぬのは生まれた時からの約束だと、坊さんもいう。

やせた体をちゃんと見て、覚えて、時に思い出しながら、残ったものは明日も生きる。
日々、シンプルに過ごしたいと思う。

その看護師、黒田裕子さんの字で
「人生の 旅の荷物は 夢ひとつ」
というカードが映し出されていた。

ひとつの夢に、自分の命を使い切れば、
死を目前にしたその体がいかにみすぼらしいとも、
堂々と、晴れ晴れと、笑えるものらしい。