井波在住の漫画家さん「森みちこ」さんがFacebook友達で、
ずっと情報をくださっていたのだが、今日最終日になってやっと出かけてきた、

「森みちこが描く南砺文化」展。

森みちこ


ぎゃらりーアスモ オープニング企画
10/24(金)~2015/1/25(日)
南砺市山見京願アスモ1F

同時開催

「棟方志功と岩倉政治」文芸展


リンク:フェイスブック「なんとくん」


はっきりいって、テナントの撤退したあとのショッピングセンターの一角を、「アート」で埋めようという発想である。

向かいでは、掛け軸などを売っているし、残ったショッピングスペースの真ん中は、100円ショップになっている。

だが、展示内容は素晴らしかった。

南砺市に縁のある、三大スターの、夢の共演である。

文学の岩倉政治は間違いなく全国区だし、絵画版画の棟方志功は、世界的な芸術家。
鈴木大拙に学んだとか、地元の寺院との交流とか、最近「土徳」という言葉で紹介されることの多い浄土真宗の染み渡った風土との関係もしっかり紹介され、
大作を持ってくることの難しい棟方作品は、旧居「鯉雨画斎」の写真を、「万華鏡」誌から借りてくるという手で充実させている。

何より、二人に影響されたのであろう、
森みちこが挑んだ巨大な壁画(写真と、その裏側にも)が、充実していた。
会期中、他の仕事もしながら、この壁画を描き込んでいくという趣向だから、
最終日の今日が、作品の完成、のはずだ。

「クールジャパン」ではないが、漫画は文字と絵が渾然となったところが表現のポイント。
棟方版画でも、文字は重要な表現要素だ。

タッチの確立した、「らしい」かっぱのキャラクターは、丸顔で、どちらかというと表情のつけにくいデザイン。
なのに、文字を添え、また繰り返して登場することで、絵が動き出し、音が聞こえてくるような、イキイキしたものを感じ取ることができた。

最終日だと思い込んでいたが、アンコール展ということで、もう数日続くような貼り紙があった。残念ながら、次の週末まではやっていない。時間の取れる方、お近くの方は、ぜひ。


(森みちこさん、あえて文中では敬称を略させていただきました)